【医学的徹底解説】ゴルフ肘(内側上顆炎)の病態・原因・診断と治療法
🔶 ゴルフ肘とは?|正式名称:内側上顆炎(medial epicondylitis)
ゴルフ肘とは、肘の内側にある内側上顆(ないそくじょうか)という骨の出っ張り部に起こる腱の炎症を指します。
正式には内側上顆炎と呼ばれ、前腕の屈筋群(手首を曲げる筋肉)の使いすぎや繰り返し動作が主な原因です。
必ずしもゴルフ経験者だけに起こるわけではなく、調理師、大工、デスクワークなど、前腕を酷使する人全般に起こることがあります。
🔷 病態のメカニズム|なぜ痛みが出るのか?
内側上顆には主に以下の筋腱が付着します
- 橈側手根屈筋
- 尺側手根屈筋
- 円回内筋
- 浅指屈筋
これらの筋が繰り返し収縮・牽引されることで、腱に微小な損傷(マイクロトラウマ)が蓄積し、慢性炎症・変性を引き起こします。
最新の研究では、ゴルフ肘は単なる「炎症」ではなく、「腱の変性(tendinosis)」が主体であることが明らかになっており、
コラーゲン線維の構造異常、血管新生、神経線維の侵入といった組織学的変化も報告されています。
🔷 主な原因とリスク因子
要因 | 詳細内容 |
---|---|
オーバーユース(使いすぎ) | ゴルフのスイング、パソコン操作、工具使用などの繰り返し運動 |
筋力バランスの不均衡 | 肘周囲の筋肉がアンバランスになると内側部に過負荷がかかる |
姿勢不良 | 肩甲骨〜前腕の連動性低下による代償動作が原因になる |
加齢や組織変性 | 年齢による腱組織の弾力性低下や血流低下が悪化要因に |
🔷 ゴルフ肘の症状
- 肘の内側に圧痛
- グリップ時や物を持ち上げる動作での痛み
- 手首を内側に曲げるときの違和感
- 朝のこわばりや重だるさ
- 安静時痛が出ることもある(重症例)
🔷 診断方法|どのように見極めるのか?
✅ 臨床テスト
- 手関節屈曲抵抗テスト(Resisted wrist flexion test)
- 円回内筋抵抗テスト(Resisted pronation test)
- 内側上顆部の圧痛の有無
✅ 画像診断
- 超音波検査(エコー):腱の肥厚や低エコー領域の確認
- MRI:腱変性、部分断裂の評価(難治性の場合)
🔷 一般的な治療法
治療法 | 解説 |
---|---|
安静とアイシング | 初期は過度な使用を避けることが重要 |
消炎鎮痛薬(NSAIDs) | 一時的な痛み緩和として使用 |
リハビリテーション | 前腕屈筋群・肩周囲の筋力バランスの改善 |
ストレッチ・エクササイズ | エビデンスのある肘屈筋群の漸進的伸張 |
装具療法(バンド型サポーター) | 筋腱付着部の負荷軽減 |
ステロイド注射(慎重に) | 一時的に効果はあるが組織変性リスクあり |
🔷 当院の施術アプローチ|堺市堺区・ほっと整体整骨院
1. 姿勢分析と動作評価
肩甲骨の動きや前腕の使い方まで含めて評価。**肘は“被害者”**であることが多いため、全身のバランスと連動性の観点からアプローチ。
2. 鍼灸治療
腱付着部への局所鍼、前腕〜上腕にかけた筋緊張の緩和を行い、自然治癒力の促進を図ります。
3. 関節モビリゼーションと筋膜リリース
肘関節周囲の可動性を改善し、局所負荷を分散。筋膜の癒着も丁寧に解放していきます。
4. テーピング指導やセルフケア指導
スポーツや仕事を継続しながら改善できるよう、再発予防の視点での生活指導も行っています。
🔷 ゴルフ肘でお困りの方へ
もし、湿布や痛み止めだけでは改善しない場合、それは局所だけの治療では限界があるというサインです。
当院では、全身の使い方や生活環境まで踏み込んだ根本改善を目指します。
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ゴルフ肘がなかなか改善しない本当の理由と当院でのアプローチ法