手足が冷たいだけは初期症状?
手足の先が冷たくなるのはまだ冷えの初期です。
腰やお腹に冷えを感じるようなら、かなり進行した状態といえます。冷えは長く放っておくと、疲れ、肩こり、胃腸の不調、不眠など様々な症状となって現れるため、初期段階で気づき、ケアしていくことが大切です。
しかし実際には、自覚症状のない「隠れ冷え」の人も少なくありません。体が硬い・痛い・動きにくい(動きたくない)といった症状がある場合や、温かい飲食物を欲したり温かい物に触れると心地よく感じたりする場は、隠れ冷えが疑われます。自分の体冷えているか確かめる方法があります。それは、朝起きたらすぐに布団の中で脇の下に手を入れた後、お腹を触ってみましょう。お腹の方が脇の下よりも冷たければ身体が冷えている証拠です。
冷え症が原因で起こる様々な症状
パソコン作業などで同じ姿勢を長く続けていると、筋肉が緊張して血管を圧迫することにより、血液の流れが悪くなります。すると、筋肉内の老廃物が排出できずにたまったままとなってしまい、こりを引き起こします。慢性的なこりや痛みは、血行不良によるものが多いのです。冷えも血行不良を引き起こす要因の1つですから、体を温めることはコリや痛みの予防・改善に繋がります。自分に合った方法で患部を温めてみてはいかがでしょうか。
胃がもたれたり痛んだりすることがある、下痢や便秘になりやすいという人は、冷えにより胃腸の機能が落ちている可能性が高いです。冷たい飲食物を控え、内側から冷やさないようにするのはもちろん、腹巻きや湯たんぽなどで、外側からお腹を温める事が大切になります。
血液の働きは皮膚や細胞に栄養を届け、不要になった老廃物を回収する役割があります。体が冷えて血流が悪くなると、古い表皮が垢となってはがれ落ち、28日周期で新しい細胞に順次入れ替わる皮膚の代謝にも影響を及ぼします。すると、古い角質が残ったり、毛穴に皮脂が詰まったりすることで、肌荒れやシミ、シワ、乾燥、くすみ、吹き出物などの肌トラブルが現れるようになります。
むくみは、冷えや筋肉量の不足などから血液やリンパの流れが悪くなり、老廃物や水分が滞ってしまうことで起こります。東洋医学におけるむくみは、「気・血・水」のバランスが崩れ、「水」の流れが滞った状態とされています。また、冷えは太る原因にもなります。体が冷えていると、脂肪を分解する酵素の働きが低下してしまいます。つまり、冷えた体は脂肪を燃焼しにくく、太りやすくなるのです。