6月に入り天気が悪く、特に雨が降ると体調が悪く、頭痛やだるさを感じる方が増えています。
そういった症状に正式な名称はないのですが、『気象病』と呼ばれるように最近ではなってきています。
①台風が近づくと、気圧の変化で片頭痛がする。
②雨の日は古傷が痛む。
③気温が下がると、喘息の発作が起こりやすい。
④曇天や雨が続くと、鬱がひどくなる。
気象の変化が影響したとみられる不調が多く、脳血管疾患症状や心疾患症状、腰痛や関節痛、肩こり、更年期障害症状が悪化する人も多くいます。
気象の変化が原因で体の働きを調整する自律神経が過敏になり乱れてしまいます。
特に夏の猛暑や急な大雨が目立つようになる6月からは、夏バテによる食欲不振やだるさ、睡眠不足などが加わると、これまでなかった人でも症状が出てくる可能性グーンと上がります。
自律神経とは、意識していなくても体の調節をしてくれる神経で、交感神経と副交感神経の2つがあります。
これらは相互にバランス良く働くことで、動いたり休んだりとうまく体をコントロールしてくれています。
しかし、この自律神経の働きも天気の変化に対応しますが、この中で気圧と湿度の変化は特に自律神経に影響を与えます。
天気の乱れにより気圧が下がると起きている時でも体を休ませる副交感神経の方が優位に働いてしまうため、雨や曇りの日に動いていて、その結果体の重だるさを感じるようになります。
さらに気圧の低下は体内でヒスタミンという発痛物質も増加し、これが興奮を高ぶらせる交感神経を刺激してしまうため、体に痛みまでも強く感じるようになってしまうのです。
●鍼灸治療で自律神経は整えるのか?
自律神経が乱れると呼吸・脈拍・消化・生殖・排泄に異常が起きます。
この中で唯一意図的にコントロールできるのは呼吸です。
他は自分の意志でコントロールできませんが、呼吸は深呼吸を自分の意志で出来ますよね?
緊張すると気持ちとか体中に力が入ったりしますが、深呼吸すると気持ちが落ち着いたっていう経験はありませんか?
それと同時に脈拍もゆっくりになっている実感もあると思います。
さらに脈拍も整えば、胃腸などへの血流も整いますので消化機能も整います。もちろん、膀胱や直腸にも影響が及び排出機能も整ってきます。
呼吸を整える事で自律神経も整えてしまうことができます。