ぎっくり腰はなぜ痛いのか??
ぎっくり腰はなぜ痛いのか??。
その理由のひとつは、腰を支える靭帯や筋肉に急に負担がかかり、断裂や炎症を起こし、それが神経を刺激するためです。ちょうど強い捻挫を起こしたのと同じ状態なので、別名、腰の捻挫ともいわれます。
しかし、痛みの原因はそれだけでなく、腰の中央に連なる椎骨の関節とその周りの関節包、さらに椎間板などが傷つき、神経を圧迫することからも起こります。
人によって、また原因によっても異なりますが、こうした痛みが重なることで、強い痛みになるのです。
中高年の場合には、加齢や運動不足のために腰を支える筋肉が弱くなり、腹筋と背筋のバランスが乱れていることがあります。また、椎骨の関節や椎間板が変形し、いわゆる椎間板ヘルニアなどを起こしている場合もあります。こうしたケースでは、ぎっくり腰を起こすと症状もひどくなりがちなので、とくに注意する必要があります。
ぎっくり腰は何気ない動作でも起こります
ぎっくり腰の痛みは、辛く経験者でなけれは分からないほどです。
ほとんどの人は激痛に顔をしかめ、その場で横になったまま動けないほど。何の前ぶれもなく突然起こるので、ヨーロッパではぎっくり腰を「魔女の一撃」といいます。
一般にぎっくり腰は、重いものを持ち上げたときに起こりやすいといわれますが、咳やくしゃみをしたり、ベッドや布団から上半身を起こそうとした時、顔を洗う際上半身を倒した時、椅子に腰かけて横や後ろのものを取ろうと捻じったり倒したりした時、ゴルフや野球の素振りを軽くした時など、さまざまなケースがあります。日常の何げない動作をしたときに、誰にでも起こりうるものなのです。
ぎっくり腰は従来、急性の一時的な腰痛と思われていました。ところが適切な手当てをせず長引かせてしまうと、慢性の腰痛に進むケースが少なくありません。特に中高年の場合には、しっかりケアをしないと再発しやすい傾向もみられます。さらにぎっくり腰をきっかけに、ほかの病気が発見されることもあるのです。
それだけに、ぎっくり腰を起こしたときの対策や再発を含めた予防について、きちんと知っておくことが大切です。