足腰が弱くなってしまうと
歳を重ねると脚の筋力が衰えてきたと感じる場面が日常生活の中で多々あると思います。
脚の筋力は、良質で自立した生活を楽しむために重要なポイントです。そこで今回は、脚の筋力が低下すると起こる症状や、脚の筋力を鍛えるメリットについて簡単に解説して行きますね。また、自宅でできる簡単なトレーニングについても少し触れていこうと思います。
脚の筋力は年齢に関係なく鍛えることが出来る!
中高年になってくると筋力の衰えを感じ出す方が多いと思います。
「体を今から鍛えても筋力なんて付くだろうか??」と不安になる方が多いもが事実です。
実は筋肉を構成する筋繊維は髪や歯とは違い、加齢が原因で大きく減少することがない組織です。ただし、使わない事で細くなることはあります。つまり、中高年の感じる筋力の衰えは、日々の運動量が減って筋繊維が細くなったことが原因で、筋繊維がなくなったのではありません。
鍛えたい筋肉をしっかり意識し、ゆっくりした動きを心がければ、年齢を重ねても筋力の向上は可能です。筋繊維が細くなると脂肪もつきやすく、肥満につながるおそれもあるため、健康維持には地道なトレーニングが重要となります。
筋肉の記憶
トレーニングや運動にブランクがあり筋肉が衰えても、過去にトレーニングで鍛えた筋肉の状態へ短期間で戻したり、過去以上の結果を短期間で出したりすることができる状態や現象のことを『マッスルメモリー』と言います。例えば、筋力トレーニングを実施してきたが怪我や受験、仕事の多忙さ、家庭事情などによって筋力トレーニングが数か月できなくなった場合でも筋肉は以前トレーニングしていなかった時よりも減少していますが、かつての筋肉を取り戻すために要する時間は、前回かかった時よりも短期間で済みます。これがマッスルメモリーの概要です。
また、実際にトレーニングやダイエットなどによって得られる成果がわかるには約3か月程度かかると言われております。マッスルメモリーが発揮され、以前の状態の筋肉に戻すには同様の期間がかかると推察されます。個人差や栄養補給の違いによって差は出て来ると思います。人によっては2か月程度で元に戻ったという事例の人もいるようです。
個人差はありますが、マッスルメモリーの定着には約1年かかると言われています。
身体中の細胞は日々入れ替えを行っており、筋肉だけでなく、皮膚や内臓を含め様々な細胞で新陳代謝が起こっています。その一連の流れで、遺伝子レベルで筋肉に過去の状態を記憶させるためにも一年程度は見込んでおいた方が良いかと思います。
また、マッスルメモリーの有効な期間はほぼ一生涯と考えていいでしょう。ただし、60代でトレーニングを開始しその後トレーニングを中止、70代当たりで再開した場合は年齢の関係もあり、100%以前の状態に戻すのは難しいと考えます。マッスルメモリーの効果を受けるためにはある程度身体がしっかりと動く40〜50代までに、身体へトレーニングの刺激を覚えさせる必要があるかもしれません。
日常生活からトレーニングを取り入れる
足腰を鍛えたくても、様々な事情でジムに行けない、運動の時間が取れないという人もいるはずです。しかし、足腰の筋肉は日常の習慣を少し変えたり、意識を変えるだけで鍛えられます。
筋肉を増やすポイントは、ただ単に普段の生活よりも強い刺激を与えること。例えば、日常的にエレベーターやエスカレーターを使っているなら階段を使う習慣に変える、近い距離なら車や自転車を使わずに歩くといったことで簡単に筋肉に刺激を加えることができます。家の中では、両手足に100g程度の重りを付けて生活するだけでも変わります。
足腰が弱り外出できなくなってしまうと一気に活力も失われてしまいます。悪循環を繰り返すことで寝たきり生活にもなってしまう可能性がグンと上がります。また、筋力の衰えで怪我のリスクも高くなるので日々の中から運動やトレーニングをお勧めします。