体が歪むと内臓はどうなるのか?
猫背
猫背の姿勢を続けてしまうと、胸郭が狭まり、肺や気管支などの呼吸器・心臓・肝臓・胆のう・胃などのみぞおち付近の臓器はもちろん、膀胱や子宮などの下腹部付近においても負担がかかってしまいます。 肩こりや頭痛はもちろん、内臓の痛みにも繋がりかねませんので早いうちから猫背対策をしましょう。
- ●胃もたれ
- 骨盤が前後に傾くことで、正常な位置で内臓を支えられず、全体に下がってしまい逆流性食道炎になることも。下腹もぽっこり出やすくなる。
- ●冷え
- 骨盤の内側を通っている血管が骨盤の傾きによって圧迫されると、血液循環が悪化し、下半身の冷えを起こしやすくなる。
- ●月経痛
- 内臓が下がると、子宮や卵巣などを圧迫。女性ホルモンのバランスが崩れ、月経痛などの月経トラブルを招く。
また、体のゆがみはボディラインにも影響を与え、実年齢よりも老けて見えてしまうことがあります。それには、次の要因が関係してきます。
- ●胸の位置が下がる
- 猫背などによって、胸まわりの筋肉の張りがなくなり、胸の位置が全体的に下がってしまう。
- ●お尻が下がる
- 骨盤が傾くことで、大殿筋などの筋肉が緩み、筋力も低下。お尻の位置が全体的に下がってしまう。
排泄にも影響するゆがみ
骨盤が傾き、内臓が下がってしまうと、「骨盤底筋群」という骨盤内の下部で内臓を支え、尿や排便の促進・抑制を行う筋肉を圧迫。すると、下垂した内臓の重みによって、この筋肉がうまく機能しなくなり、尿失禁や便秘を招きやすくなります。
内臓機能の低下
背骨や骨盤の位置がずれることで、内臓が圧迫されたり、血流が悪くなったりして、内臓機能の低下につながります。その影響で、消化不良、生理不順、便秘、代謝の低下、むくみ、体が重だるいなど、さまざまな症状が現れてきます。
姿勢が悪くなることで内臓の位置が変わる
今までご紹介してきた痛みや不調が出る箇所は、いわゆる外科的な部分です。今度は体の内側、「内臓」に目を向けていきたいと思います。
ネックストレスがかかると、姿勢が悪くなります。背中を丸める姿勢をとることで、首にかかっている負担を分散させようとするからです。この背中を丸めた姿勢が、内臓を圧迫してしまいます。
最初に影響を受けるのは肺です。前かがみになることで上から押し付けられる形になり、本来より位置が下方向にズレてしまいます。とはいえ、肺の下には横隔膜がありますので、押し付ければ押し付けるほど位置が変わるわけではありません。ある程度で止まります。しかし、姿勢の悪さによる上からの圧迫は続きますので、結果として肺の形が変わります。
肺の形が変わると、その分他の内臓の位置も変わってしまいます。肋骨の中に綺麗に納められていた内臓が、肺の位置と形の変化をきっかけに、本来の位置からどんどん移動してしまうのです。そう聞くと、少し怖く感じてしまいますよね。
内臓の位置が変わるとどんな症状が出るのか
最も影響を受けやすい内臓は胃です。消化不良や食後のむかつきをはじめ、逆流性食道炎などの病気を引き起こすこともあります。また、影響が腸にまでおよび、くだしやすくなったり逆に便秘になりやすくなったりします。
また、肺の形や位置が変わったことにより、呼吸がしづらくなります。呼吸のしづらさは眠りにくさや疲れのとれにくさにつながりますので、さらなる不調を招く可能性も。早めに対処することが大切です。
内臓位置の変化の改善に重力を利用しよう
もちろん、内臓の位置はある日突然変わるものではありません。そもそも姿勢自体も次第に悪くなっていくものですので、その変化に従って変わっていきます。なかなか「自分の内臓の位置が昔と比べて変わっている」と気づけるものではありませんが、姿勢の悪さや胃腸の調子の悪さ、寝付きの悪さなどを感じているのであれば、毎日の位置のズレをリセットしましょう。
最も簡単なリセットの手段は「ジャンプ」。内臓は、体内で様々な筋肉にぶら下がっている状態になっています。つまり、重力の影響をかなり受けている状態です。重力と逆向きの負荷をかけることで、内臓の移動をリセットできます。そのための運動には様々なものがありますが、最も簡単な運動がジャンプです。逆立ちができる環境にある方は、逆立ちもおすすめですよ。
マンションやアパートにお住まいでなかなかジャンプや逆立ちがしづらいという場合は、「四つん這いで歩く運動」をしてみてください。
まとめ→猫背の姿勢になると肺や胃の方の調子が悪くなる骨盤に歪みが出ると骨盤底筋群の機能も低下し排泄機能の低下にもつながる。
体の歪み機能に効く内臓のケアにはジャンプ運動が効果があります。
身体に歪みがある内臓の調子が悪いなぁというときはまずはジャンプ運動しましょう。