みなさんは朝起きたときや長時間同じ姿勢のあと、あるいは歩いたあとなどに、膝や肘、指などの関節が動きにくかったり、痛みを感じたことはないでしょうか?
とくに寒い時期には、関節の痛みが感じやすくなり、こわばりや腫れ、痛みがあったら関節内外に炎症が起きている可能性が高いです。
関節痛は、さまざまな原因から起こりうる症状です。
その代表的なものが、変形性関節症と関節リウマチです。最近は健康ブームですので、中高年からスポーツを始める方の過度の運動による関節障害が増えています。変形性膝関節症や関節リウマチは、同じように関節痛を伴いますが、まったく違う病気でそれぞれ対処の仕方も異なります。
変形性膝関節症
関節痛の原因で、一番多いのが変形性関節症です。
関節内は、軟骨がクッションとなってスムーズに動くように出来ておりその軟骨が加齢とともに脆くなり、欠けたりすり減ったりして、関節内や関節周囲に炎症を起こします。
変形性関節症が最も起こりやすいのが、膝です。
膝関節には、立っているだけで全体重のほとんどを支えており、座ったり立ち上がったりするときにも、大きな力が(自重の約6倍)膝関節へ加わります。さらに加齢によって足の筋肉が衰えると、膝への負担がいっそう大きくなるため、膝関節痛を起こす人が多くなります。
変形性関節症の痛みは、初期には湿布薬などを貼ると炎症は治まり症状は軽減しますが、関節の軟骨は欠けたり、すり減ったりすると元に戻らないため、症状は少しずつ悪化していきます。やがて立ったり座ったりの動作がしにくくなり、少し歩くと痛むような状態になります。そうするとだんだん歩かなくなるため筋肉がさらに衰え、症状も進むという悪循環になってしまいます。
そのため関節に違和感をおぼえたら、早めに予防をするか、痛みがある場合には受診することが大切です。
●こんな人は変形性膝関節症になりやすい!!
変形性関節症は、加齢により誰にでも起こりえます。ただし、次のような人には特に起こりやすいので注意しましょう。
➀肥満気味の人
肥満になると膝にかかる負担も比例して大きくなります。
➁運動不足の人
肩やひじ、ひざなどの関節が固くなり、筋肉も衰えて関節への負担が増えます。
➂O脚気味の人
ひざが外側に曲がっていると、内側の軟骨がすり減りやすくなります(靴底の外側が減る人は、O脚の傾向があります)。
●予防法
➀膝関節へ負担を掛けない
➁関節の可動域の柔軟性+筋肉の強化
➀関節に負担を掛けない方法
・肥満傾向の場合、体重を減らす
・長時間同じ姿勢を続けない
・関節を冷やさない
・O脚の場合、インソールで補正する
➁関節の可動域+筋力強化
・関節のストレッチ
・モンキーウォーク(膝を軽く曲げた状態)で散歩
・スクワット