上腕二頭筋長頭腱炎
2021.11.30
上腕二頭筋長頭腱炎とは?
肩の前の部分で腕の肩と力こぶ(上腕二頭筋)の筋肉と骨の部分で摩擦が起こり炎症し、痛みで肩を動かしにくくなった状態のことです。
ポパイ動作筋ともいわれ力こぶを構成する筋肉です。
上腕二頭筋長頭腱炎の症状
- 物を持ち上げるときに肩の前が痛む
- 腰に手を回すと肩が痛む
- 肩より上に手を上げると痛む
- 頭を洗うときに痛む
- ある特定の角度で肩が鋭く痛む
上腕二頭筋長頭腱炎とは、肩から肘にかけて着いている上腕二頭筋(力こぶの筋肉)に負荷がかかって腱と呼ばれる骨と骨を繋ぐ部分に炎症が起こってしまう状態です。
上腕二頭筋の主な働きは、肘を曲げる動作や、肩周りを安定させる役割があります。
腱の部分は肩の関節に着いており、腕の骨の溝を走っている筋肉です。
病態としては主にスポーツでの障害が多いです。競技特性としては、球技全般(野球やソフトボール、ボウリング、陸上競技の砲丸投げ、円盤投げなど)が挙げられます。
特に多いのが野球です。
広義の「野球肩」にも分類されます。
投球動作を細かく分けると、コックアップ時(頭の後ろにボールを持ってくる時)と加速期(ボールを投げる直前の動き)に肩の前に負担がかかりやすく、特に加速期が上腕二頭筋長頭腱に最もストレスがかかりやすい時期になります。
腱は骨の間を走っているので、そこで衝突が起こって痛みや動きの制限がかかってしまいます。
スポーツで多い症状ですが、日常生活でも症状が発生することもあります。
重たいものを持ったり、料理など包丁で硬いものを切っている時に力を入れすぎて痛みが出ることもあります。
上腕二頭筋長頭腱炎の主な原因としては
- 競技においてのオーバーユース(使い過ぎ)
- 肩関節の不安定性
- 肩の前への日常的な負荷
- 巻き肩
上腕二頭筋長頭腱炎の原因の一つである巻き肩とはどういう状態なのか?
巻き肩→巻き肩とは、両肩が内側へ巻きこむように縮こまり、本来あるべき位置からズレた状態。 スタイルが悪く見えるだけでなく、あらゆる身体の不調にもつながります。 肩まわりや背骨の筋肉は、無意識に酷使しがちなので、こり固まると、巻き肩&猫背になりやすい傾向に。
巻き肩からくる不調とは
巻き肩が原因となる身体の不調は、様々です。いつくか例を挙げると。
首肩のコリ
巻き肩になると、肩が正しい位置ではなくなるため、肩周辺の血流が悪くなり、首や肩のこりにつながっていきます。
呼吸が浅くなる
肩が内側に入ると、胸の筋肉も収縮した状態になります。呼吸をする時に肺が思うように膨らむことができず、浅い呼吸になってしまいます。呼吸が浅くなると身体全体に酸素が届きにくくなり、そのため疲れやすくもなります。
むくみやすくなる
鎖骨にはリンパ節があり、身体全体のリンパの最終地点となっています。巻き肩になって胸側の筋肉が収縮することで、鎖骨周辺の巡りも悪くなってしまいます。リンパの流れが悪くなると、全身の老廃物が滞留しやすくなってしまうので、むくみやすくなってしまいます。
巻き肩セルフチェック方法
①鏡を使ったチェック方法
鏡の前にいつもの姿勢で立って見てみましょう。鏡はできるだけ全身が映るもの、もしくは手のあたりまで映るものがベストです。この時、手の甲はどう見えていますか?
手が体側にあり、手の甲が外を向いて鏡から見えない状態であればOK。もし手が前もも付近にあり、手の甲が鏡側を向いて見えている場合は、巻き肩の可能性があります。
②腕を使ったチェック方法
まず肩幅くらいに足を開いて立ちます。
そこから腕をできる限り耳に近付けながら、上がりきる限界のところまでバンザイをして下さい。
この時、腕がどの位置まで上がっていますか?
耳より後ろまで上がっていればOKですが、耳よりも前までしか上がらなければ巻き肩の可能性があります。
巻き肩解消ストレッチ
では、早速、巻き肩を解消するストレッチをご紹介していきます。無理せず、ご自身の出来る範囲で行ってみてください。
大胸筋のストレッチ
- うつ伏せになり、両手は肩の高さで横に開いていきます。
- 右手でマットを押し、身体を横に向けていきながら、右足は曲げてマットにつけておきます。
※足の指がつくくらいでもOKです。痛気持ち良いところでストップ!
- 余裕のある方は、左手を斜め上に移動させると伸びが深まります。
力こぶと上腕二頭筋の関係性
肩甲骨の関節窩(か)の上からの長頭と、同じく肩甲骨の烏口(うこう)突起からの短頭の2頭で起こり、大きな筋腹を経て橈骨(とうこつ)上端部外側に付くとともに、一部は前腕筋膜に付く。
主として前腕を屈曲、回外する働きがある。
いわゆる〈力こぶ〉はこの筋によってつくられる。
“力こぶ”を形作る筋肉が上腕二頭筋です。
二頭という名前の通り、起始(胴体側に腱が付着している部分)が「長頭」と「短頭」に分かれています。
長頭は短頭の外側、肩甲骨の関節上結節から、短頭は長頭の内側、肩甲骨の烏口突起から始まり、筋腹部で一緒になって、大部分は橈骨の内側に付着します。
肩関節と肘関節、2つをまたいで走行しているので、二関節筋に分類されます。
作用としては手のひらを上に向けて(この動きは「前腕を回外する」といいます)肘を曲げる動作を担っています。
ドアノブなどが右回りに捻るように作られているのは、回外動作では上腕二頭筋が働くため力が出やすいから、とされています。
あ、でもこれ、左利きのひとには逆に使いにくいってことです。
上腕二頭筋長頭腱炎の鍼灸治療と有効性
上腕二頭筋長頭腱炎の鍼灸治療 肩の前側の痛みなので、関連している太陰経の経絡を使います。
特に肺経の孔最と呼ばれるツボに圧痛が出やすいので、そこを刺激して痛みの軽減をはかります。
また上腕二頭筋の緊張を緩め、腱の摩擦を軽減し炎症を抑えていきます。
- 肩井
- 肩、背中の痛み。不眠やストレスとのとき張り
- 肩貞(けんてい)
- 肩、腕の痛み。耳鳴り
- 手三里
- 胃腸、上肢、目の症状、テニス肘。肩こり
- 肩外兪
- 首、肩、背中の痛み。
超音波治療
上腕長頭腱炎の超音波治療の効果とは?
- 上腕二頭筋長頭腱
- 上腕骨頭を内外旋させることで、上腕二頭筋腱の亜脱臼の有無や烏口下インピンジメントの有無をチェックする。
- Subacromial arch
- プローブを烏口突起と肩峰間に移動させ、烏口肩峰靱帯を描出し、上腕骨頭を回旋させながら肩峰下インピンジメントや疼痛の発生の有無について調査する。下垂位だけでなく、徐々に外転角度を増しながら観察する。
- 棘上筋腱、棘下筋腱
- 短軸像を描出し同様に上腕骨頭を回旋させることで動態観察を行う。
- 後方関節唇
- プローブを後方に当てて後方の腱板(棘下筋腱、小円筋腱)の観察とともに上腕骨頭を内旋、外旋させて関節唇の動態評価を行う。
超音波とは人間の耳では聞こえないほど高い周波数(20kHz以上)で振動する音波と定義されています。
この超音波の機械的振動を生体に照射して、治療効果を上げるのが超音波療法です。
超音波を照射すると、その機械的振動によって生体組織が加温され、生体内にある数μmの微小な気泡が圧縮と拡張を繰り返し、細胞膜を適度に刺激して細胞を活性化させます。
超音波療法は超音波の機械的振動を照射する治療法です。
超音波の振動によって血流の改善・増大、疼痛の緩和、組織の伸展性の向上に効果が期待できます。
超音波を上腕二頭筋長頭腱の筋腹に当てると効果的です↓↓
超音波をすることで治癒力を強くします♥
ほっと整体整骨院より💛
肋間神経痛
2021.11.24
肋間神経痛
肋間神経痛はこんな病気
よく脇腹(時には背中から胸の前面まで)の痛みを「肋間神経痛」という人がいます。しかし「肋間神経痛」は疾患名ではありません。肋骨に沿っている神経を肋間神経と呼びますが、この肋間神経が痛む症状を肋間神経痛といいます。
原因によって痛み方は違い、「急に電気が走るような痛み」や「ジクジクとした持続する痛み」などがあり、痛みの起こる場所は背中から脇腹、胸の前面やおへそ辺り、まれには足の付け根まで痛みを感じることがあります。
心臓・太い血管や肺などの内臓の疾患が原因で起こる胸の痛みとの違いは、痛む場所や範囲がはっきりしており、肋骨に沿って起こる比較的鋭い痛みということです。特徴的なのは、上半身の右側か左側のみに起こり、特殊な場合を除いて左右両側に起こることはありません。
原因は様々で解明されていないものもありますが、明らかに原因がある場合を症候性肋間神経痛、明らかな原因がない場合を特発性肋間神経痛といいます。
症候性肋間神経痛の原因は、変形性脊椎症・胸椎椎間板ヘルニア・脊椎腫瘍など脊椎に原因がある場合、そして肋骨骨折や肋骨の腫瘍が原因となる場合があります。これらが原因の場合は身体を動かした時、特に上半身を前後に曲げたり、左右に曲げたり廻したりすると痛みを強く感じることがあり、時には「息ができないほど痛い」こともあります。
脊椎や肋骨に原因がない場合に起こる症候性肋間神経痛の代表的なものは、帯状疱疹です。帯状疱疹は、帯状疱疹ウイルスが神経の中を通って皮膚に達して皮疹を起こす疾患ですが、胸部に発症すると肋間神経痛を起こします。帯状疱疹による肋間神経痛は、皮疹の有無に関わらず「ヒリヒリ」「ジクジク」とした皮膚表面の持続的な痛みを感じます。
肋間神経痛の治療法
前述のように肋間神経痛は1つの症状ですので、原因によって治療法は異なります。重症の肋骨骨折を除いて、外傷によって肋骨を痛めた時に起こる肋間神経痛は、消炎鎮痛薬の内服で治療できます。脊椎の疾患が原因の場合は、MRI等の画像診断を含めて原因の重症度を診断したうえで、外科的手術が行われることがあります。軽症の場合は、消炎鎮痛薬や神経障害性疼痛※1に有効な専用の内服薬、さらにリハビリテーションやストレッチなどの運動療法が行われることもあります。帯状疱疹の場合は、発症早期の抗ウイルス薬の投与と、肋間神経痛が強い場合は神経障害性疼痛専用内服薬が有効な治療法です。手術適応がなく※2内服薬でも治らない場合、また原因がはっきりしない特発性肋間神経痛の場合は、神経ブロックが適応されます。神経ブロックとは、痛みの原因となっている神経に局所麻酔薬や、消炎作用の強いステロイドを注射して治療する方法で、多くはペインクリニック科で実施しています。
※1 神経障害性疼痛:なんらかの原因で末梢神経が傷つくことによって起こる痛み
※2 手術適応がない:外科的治療の場合、責任病変と症状の関連性が明確な場合に手術が適応となりますが、患者さんの同意がなければ適応されません。また、病変と症状の関連性が低い場合(病変が責任とは完全に否定できない場合など)患者さんの希望を含めた総合的な判断で手術が適応されます。手術は外科医の説明に基づいて患者さんが同意して適応されます。
肋間神経痛にたような症状
. 肋間神経痛と似た症状が現れる主な病気:狭心症、心筋梗塞、気胸、胃十二指腸潰瘍など
肋間神経痛はほかの病気と症状が似ていることがあり、他の病気を見逃さないことが大事です。ここでは肋間神経痛と似た症状が現れる主な病気を紹介します。
- 感染症
- 心臓の病気
- 肺の病気
- 食道や胃十二指腸の病気
- 骨の病気
- 原因のはっきりしないもの
肋間神経痛と症状が似ている病気の中には緊急で対応が必要なものも含まれています。症状が似ているため検査をしないと見分けることが難しいことがあります。今までに経験のない胸痛などが現れたときには速やかに医療機関を受診することが大事です。
帯状疱疹(たいじょうほうしん)
帯状疱疹は神経節に潜んでいた水痘帯状疱疹ウイルスが再活性化して痛みや水疱(すいほう)などができる病気です。水痘帯状疱疹ウイルスは水ぼうそうを起こすウイルスでもあります。帯状疱疹は抗ウイルス薬で治療することができます。帯状疱疹を肋間神経痛と見分けることが治療において大切です。帯状疱疹では特徴的な皮疹がでるので診察で区別することが可能です。
少しややこしい話ですが帯状疱疹が治った後の後遺症として肋間神経痛が起こることがあります。帯状疱疹後の肋間神経痛を帯状疱疹後神経疼痛(PHN: Postherpetic Neuralgia)とも呼びます。帯状疱疹後の肋間神経痛の痛みは数カ月から数年に及ぶことがあります。
帯状疱疹の詳細な情報については「イオントフォレーシスなど、帯状疱疹後神経痛の治療を解説」も参考にしてください。
狭心症(きょうしんしょう)
心臓に酸素や栄養を送る血管を冠動脈といいます。狭心症は冠動脈が何らかの原因で狭くなったりして心臓に十分な酸素が供給できなくなる病気です。
狭心症の主な症状の一つに胸が締め付けられるような痛みがあります。痛みは数十分でおさまることもあります。肋間神経痛でも突然胸に鋭い痛みがはしることがあり狭心症と症状が似ていることがあります。
肋間神経痛と狭心症は身体診察や心電図、血液検査などの検査を組み合わせて見分けます。
心筋梗塞(しんきんこうそく)
心臓に酸素や栄養を送る血管を冠動脈といいます。心筋梗塞は冠動脈に閉塞が起きて心臓の細胞(心筋細胞)が障害を受ける病気です。狭心症と似ている点がありますが冠動脈が閉塞して途絶えている点が異なります。
心筋梗塞の症状は胸痛です。肋間神経痛の胸痛と似ていることがあります。心筋梗塞の胸痛は時間が経過しても収まることはありません。心筋梗塞は重症になると死に至ることもある病気です。一刻も早く医療機関を受診して治療を受けることが大切です。
肺塞栓(はいそくせん)
肺塞栓症は血の塊が心臓から肺に向かう動脈に詰まる病気です。エコノミークラス症候群と言う呼び名で耳にしたことがあるかもしれません。
肺塞栓は重症の場合には命に関わることもあります。長時間同じ姿勢で過ごした後に身体の体勢を変えた後に発症することがあります。
肺塞栓症の症状の一つに胸痛があります。肋間神経痛でも胸痛が現れることがあるので区別しなければならないときがあります。肺塞栓には他にも息切れや動悸、めまいなどの症状が現れます。診断のために検査が必要なことがあります。胸が痛くて息切れなどがあるときには肺塞栓も疑わなければならない病気の一つです。
気胸
気胸は肺に穴が開いて肺を覆う胸腔(きょうくう)というスペースに空気がもれ出る病気です。気胸は肋間神経痛と同じく発症すると突発的な胸痛などが現れます。気胸では他に息苦しさや呼吸困難、咳などの症状も現れます。
肺に穴が開く気胸が起きると肺の周りの胸腔に空気が漏れ出て肺が縮んでしまいます。胸腔にたまる空気の量が多いと心臓や肺が圧迫されて重症になります。緊張性気胸と言います。
胃食道逆流症(逆流性食道炎)
胃食道逆流症は胃液が本来の流れとは逆に食道に流れる病気です。胃食道逆流症の原因は下部食道括約筋の機能が落ちることです。下部食道括約筋は食道と胃のつなぎ目を締める筋肉で胃液の逆流を防止しています。
胃食道逆流症ではみぞおちや胸に痛みがでることがあります。みぞおちや胸の痛みは肋間神経痛と共通する症状です。胃食道逆流症は緊急で治療が必要な病気ではありませんが、炎症が強くなると出血をしたり食道にひどい潰瘍をつくることがあります。胃食道逆流症は内視鏡(胃カメラ)などを用いて診断します。
胃・十二指腸潰瘍
胃・十二指腸潰瘍は胃や十二指腸の粘膜の防御機能が低下して、粘膜が消化液により障害を受けてクレーターのようなくぼみができる病気です。胃・十二指腸潰瘍の症状はみぞおちの辺りの痛みなどが典型的ですがまれに胸が痛くなることもあります。胃・十二指腸潰瘍は内視鏡検査で診断を行い、胃薬などで治療することができます。
肋軟骨炎(Tietze症候群)
肋軟骨炎(ろくなんこつえん)は肋骨を構成する軟骨の部分に炎症が起こる病気です。肋軟骨炎は40歳を超える女性に多いとされます。
肋骨は骨の部分と軟骨の部分で構成されており、肋軟骨は体の前側の中心に近い部分にあたります。肋軟骨炎は1つまたは複数の肋軟骨が痛みを伴って腫れます。肋軟骨炎は自然に治癒することが多いです。
プレコーディアル・キャッチ症候群
プレコーディアル・キャッチ症候群は原因のはっきりとしない胸痛が突然起こる病気です。プレコーディアル・キャッチ症候群はあらゆる年齢に起きうる病気ですが若い人に多く、特に6-12歳が発症しやすいとされています。
プレコーディアル・キャッチ症候群の胸痛は30秒から数分ほど続きますが自然と治まることが多いです。胸痛は安静時に多く現れ睡眠中には起こらないことも特徴の一つです。
肋間神経痛鍼灸治療
膻中 |
身体の正中線上で乳頭の高さにあります。 |
巨闕 |
みぞおちの下にあります。 |
期門 |
第九肋骨の高さで乳頭のラインにあります。 |
膈兪 |
肩甲骨の下角(肩甲骨の先端)のラインにあります。 |
肝兪 |
膈兪から骨2本分下にあります。 |
日月 |
期門のすぐ下に取ります。 |
淵液 |
脇の中央部分に取ります。 |
鍼灸治療のまとめ
肋間神経痛はその名の通り肋骨と肋骨の間の痛みです
わき腹痛などの痛みなどもあり鋭い痛みが走ります。
狭心症等の痛みと似ているため心臓が思ったら肋間神経痛
だったりします。肋間神経に痛みが出たら鍼灸治療をしましょう!!
肋間神経痛患者様の鍼灸治療を載せますね↓↓
腰痛になりやすい人の特徴
2021.11.22
腰痛は、日本人の抱える痛みの中で最も多い症状です。腰痛というと、高齢者が抱えているもののようなイメージがありますが、最近では小学生でも腰の痛みを訴えて来院するケースが増えてきました。
ある日突然、腰に激痛が走り、治ったと思ったらぶり返すやっかいな腰痛。
なぜ、こうした症状が起こるのでしょうか。
腰痛になりやすい人の特徴
画像検査(レントゲンやMRI)で原因が特定できない腰痛を『非特異的腰痛』と呼びます。
急性腰痛症や慢性腰痛症などが、この非特異的腰痛にあたります。
非特異的腰痛の原因はさまざまで、次の事が多い人に見られます。
①姿勢が悪い
腰痛の大きな原因のひとつが『姿勢の悪さ』です。
特に、座っているときは姿勢が崩れやすく、長時間座ることで、腰へのインパクトも大きくなります。立っているときよりも、座っているときの方が、1.4倍も腰に負担がかかるというデータも!!
②運動不足・運動の過剰
運動不足だと筋肉が衰えて動きも悪くなってきます。
筋肉が衰えることで体液の流れも悪くなり椎間板や靭帯の新陳代謝も悪くなります。結果、腰痛が起こりやすくなってしまいます。 また逆に、運動をしていると健康になれそうな気がしますが、過剰な運動が原因で腰痛になるケースもあります。
③飲酒や喫煙習慣がある
タバコに含まれているニコチン成分には血管収縮作用があります。
その作用により腰回りの血液の流れが滞って、腰痛になってしまうのです。また、ニコチンには椎間板をの弾力を低下させる働きもあるため、椎間板ヘルニアになりやすくなります。
お酒は適度に飲むのはいいですが、量が多くなってしまうと危ないです。
多量のアルコールを摂取することで、内臓に過度の負担がかかってしまいます。飲酒によって影響を受けやすい臓器は、膵臓、腎臓、肝臓、胃などで、これらの臓器の不調が腰痛として現れることがあります。
④ストレスが溜まりやすい
腰痛を患っている方の約3分の1に痛みの原因として、強いストレスなどの精神的問題、うつ症状が見られる傾向があります。
ストレスや怒りを感じると自律神経の働きが悪くなり、自律神経の働きが悪くなると、血流が悪くなるため、筋肉が正常に動かなくなったり、自然治癒力が低下したりします。
⑤きつすぎる服やハイヒールをよく履く
着圧の服のような体を締め付けるような下着や洋服は、血行不良の原因となります。
補正下着やきつめのジーンズなど腰回りの血の巡りが悪くなるようなものを身につけると、血流不足になりぎっくり腰になりがちなので気をつけましょう。
また、ヒールの高い靴を履くと、体の重心が前に傾きがちになってしまい傾いた体のバランスを取ろうとして腰やお尻の筋肉が緊張した状態がハイヒールを履いている間ずっと続き腰痛になりやすいです。
腰痛には吸い玉治療がイチバン!
滞っている血の流れを良くしていきます。
腰だけでなく身体全身に行うことができるので冷え性やむくみが気になる場合は足の方に、肩こりが酷い方は肩や首にと様々な部位にできます!
変形性膝関節症
2021.11.20
変形性膝関節症
変形性膝関節症とは何か?
初期症状から末期症状まで
膝が痛いと感じることはありませんか? 中高年になると膝の痛みを感じる人が増えます。そのほとんどが、変形性膝関節症といわれる病気です。変形性膝関節症とはどのような病気で、どのような症状が起こるのでしょうか。
変形性膝関節症の症状は一気に現れず、何年にもわたって少しずつ進行していくのが特徴です。軟骨のすり減り具合摩擦によっての痛みも強くなります。
変形性膝関節症ってどんな病気?
変形性膝関節症とは、関節のクッションである軟骨が、加齢や筋肉量の低下などによりすり減って、痛みが生じる病気です。軟骨がすり減った分、膝関節の骨と骨のすき間が狭くなって内側の骨があらわになり、骨のへりにトゲのような突起物ができたり、骨が変形したりします。また、関節をおおっている関節包(かんせつほう)と呼ばれる繊維膜の内側に炎症が起こるため、黄色味がかった粘り気のある液体が分泌され、いわゆる「膝に水がたまった」状態になります。
変形性膝関節症の各段階の症状
変形性膝関節症は時間をかけて進行し、徐々に症状が重くなっていきます。変形性膝関節症の進み方を3つの段階に分けてみていきましょう。一度すり減った軟骨は元には戻らないので、できるだけ早く治療を始め、病気の進行を食い止めることが大切です。
初期症状
起床後、からだを動かし始めたときに膝のこわばりを感じます。起き上がったり、歩き出そうとしたりすると、なんとなく膝がこわばる、重くて動かしにくい、はっきりわからないような鈍い痛みを感じるなどの自覚症状が現れます。しかし、しばらくからだを動かすと自然と治まるため、あまり気にならない場合が多いようです。正座や階段の上り下り、急に方向転換したときなどに痛みを生じるようになります。
中期症状
中期になると、しばらく休んでいたら治まっていた膝の痛みが、なかなか消えなくなります。正座や深くしゃがみこむ動作、階段の上り下りなどが、膝の痛みがつらくて困難になります。関節内部の炎症が進むため、膝が腫れて熱感も生じます。関節液の分泌量が増えるにしたがい、膝の変形が目立つようになるほか、関節がすり減って摩擦が大きくなるため、歩くときしむような音がします。
末期症状
関節軟骨がほとんどなくなり、骨同士が直接ぶつかるようになります。この段階になると、初期、中期段階でみられた症状がすべて悪化して、普通に歩いたり、座ったり、しゃがんだりするのも困難になります。日常生活にも支障をきたし、行動範囲が狭まるため、精神的な負担も大きくなりがちです。
変形性膝関節症のリハビリ
変形性膝関節症と診断されたのち、摩耗した骨や軟骨組織は自己増殖能力が非常に乏しく、ほとんど再生しないと言われており、長期に渡り変形性膝関節症と付き合っていく必要があります。
骨の摩耗を進行させないためには
・足全体、とくに膝周りの筋肉を強化、その中でも膝を支える筋肉(大腿四頭筋)をつけ、膝に負担をかけずに自重をささえ移動・運動する
・膝の可動域そのものを広げ柔軟性を保ち、膝の動きを良くすることで新たに骨に負担をかけない
の2点に重点を置いてリハビリをすることが大切です。
膝に負担のかかりにくい生活スタイルに変更することも症状を重症化させないために必要です。
自分でできる変形性膝関節症の対処方法
クリニックで行う運動療法と並行して、普段の生活を見直し普段から重症化しないように工夫することが大切です。
とくに症状が軽度~中等度の人は、これらの対処方法を続けることで症状や痛みが緩和する可能性が高まりますので、意識して日々の生活に取り入れましょう。
膝に負担のかかりにくい生活スタイルを取り入れる
関節に痛みがあるときには「正座ではなく椅子を使う生活」「階段をなるべく避ける」「体重を管理し、支えなければならない自重を抑える」といった、生活習慣を変える努力が必要です。
適切に装具を使う
リハビリを行っている段階では、筋肉がまだ未発達であり、急な負荷がかかることで膝に痛みが発生してしまう可能性も否めません。そこでテーピングやサポーターを使用し、膝の可動域を適切に管理することが大切です。
ただし、正しい位置に装着しなければ効果は半減しますので、きちんと担当の医師・リハビリスタッフに装着の手順を習うのが望ましいでしょう。
冷湿布と温熱療法はタイミングを誤らないこと
慢性的な痛みが続く場合は、温熱療法として膝関節を温め、可動域を増やしダメージを受けにくくすることが痛みの軽減につながります。
一方、スポーツの直後などで腫れや熱を伴い一時的に症状が悪化した場合は、冷湿布やアイシングが役立ちます。温めるのか冷やすのかと誤ると、症状を自ら悪化させることもありますので、十分に配慮しましょう。
変形性膝関節症の鍼灸治療→鍼灸治療をすることにより関節可動域を広げる。
「ひざ痛」はお灸で消える。
ひざ痛に関しては病院に行って治療を受けている人が多いと思いますが、自分で行うセルフケアもおすすめします。
セルフケアを続けることで痛みは随分と軽くなります。そして、痛みが軽くなったら自分の足で歩くことがひざ痛にはいちばん大切です。
私が提案する「「ひざ痛」はお灸で消える」というのは、ひざ痛はお灸をすることで関節周囲をやわらかくして、その後ストレッチや運動などしていただくと痛みが軽くなるということを詳しくお話しします。
変形性ひざ関節症になぜお灸
ひざの痛みに関していうと骨の変形以外に筋肉のこわばりや、筋肉がかたくなるなど血流が悪くなって痛みを引き起こすというのが多いのですが、お灸を局所にすると血流がよくなり関節のこわばりもなくなり固くなった筋肉もほぐれてくるのでお勧めです。
せんねん灸は台座灸
せんねん灸は台座灸といって直接皮膚にもぐさをのせないで台座というひとつのクッションがあるため、もぐさに火をつけてもやわらかく温熱刺激が皮膚に伝わります。火傷の心配はほとんどありません。
変形性ひざ関節症のお灸の使いかた
ひざの痛みといってもその痛みによってお灸をする場所ツボが違います。
階段を降りる時に痛むツボ
ひざ痛にはまず階段を降りる時ひざが痛むという人が多いのですがこの場合に使うツボはひざのお皿の上に2つのツボがおすすめです。
① 血海(けっかい)
ひざのお皿の内側、お皿から指幅3本上で押してズーンと痛いきもちのいいところ。
階段を降りる時ひざの痛む人は押すと必ず痛むのですぐわかります。
② 梁丘(りょうきゅう)
お皿の外側、お皿の上から指幅3本にあたるのが梁丘のツボです。
③ 内側裂隙(うちがわれっきょ)
ツボの名前のないところですが、O脚などになると必ず痛みがでてくるところが内側裂隙。
ひざの内側、大腿骨と脛骨の骨のすき間ですが、そこにお灸をすると痛みが強くなっているところが緩むのです。
場所としてはひざを曲げると内側にシワができます。ここが裂隙です。ここはO脚の人にお役に立ちます。
動き出しに痛みがある時のツボ
イスから立ち上がる、動き出しに痛みがある時に使うツボ。
① 足三里(あしさんり)
ひざのお皿の骨から指4幅本下にいったところを押すとジワーッと痛いところ。
松尾芭蕉も愛用したツボです。
② 陰陵泉(いんりょうせん)
これは足三里の反対側。ひざの内側にあるでっぱった骨の下のへこんでいるところ。
ひざ痛の時によく痛むツボです。
膝蓋骨付近に打つと関節の動きが良くなります。
膝窩筋
膝窩筋というのはひざ痛の人はすぐわかると思うのですが、安静にしていてもひざうらがだるくこった感じで違和感がある、歩いている時や階段を登り降りしている時にひざうらがズキンと痛む。かかとで着地した時に痛む。これすべてこの膝窩筋の緊張が原因です。
だから膝窩筋をゆるめてやると楽になるのです。
安静時に鈍痛のある人 水のたまる人のツボ
安静時に鈍痛のある人 水のたまる人には先ほどの「血海」「足三里」の他に「三陰交」のツボがおすすめ。
① 血海(けっかい)
ひざのお皿の内側、お皿から指幅3本上で押してズーンと痛きもちのいいところ。
② 足三里(あしさんり)
ひざのお皿の骨から指幅4本下にいったところを押すとジワーッと痛いところ。
③ 三陰交(さんいんこう)
内くるぶしから指幅4幅本上の骨のきわのところ。むくみをなくしたり水がたまるのを防ぐツボ。女性のツボとも呼ばれているツボです。生理痛・更年期障害にも効果的なツボです。
まとめ 膝周りに打つと関節の動きが良くなり結果歩行や生活習慣にも
変化が出てきます。施術経験からもおきゅうは膝の痛みには良く使用します。
伸展痛・屈曲痛様々な痛みに使用できます。
挫傷(肉離れ)とは
2021.11.19
挫傷(肉離れ)とは
一般に筋違いや肉離れとよばれる外傷で、正式名を筋挫傷(きんざしょう)といいます。 筋挫傷とは、筋肉や腱(筋肉を骨に付着させる組織)が打撃または無理に伸ばされることによって生ずる怪我です。
筋挫傷はこんな病気
挫傷とは鈍的な外力(打撲)により、皮下組織や筋肉、腱などに損傷が生じるものです。
そのうち筋肉に損傷を受けたものを筋挫傷と呼びます。さらにその外力が高度な場合には骨の損傷や骨折を合併することもあります。
筋挫傷はコンタクトスポーツ(相手との接触)で膝、肩、頭などがあたったり、靴で蹴られることで発生し、格闘技やサッカー、ラクビーなどでよく起こります。
主な症状は激しい痛みと腫れで、好発部位は大腿前面です。打撲した周囲がだんだん腫れてきて、皮膚が光沢を帯び、パンパンになってきます。腫れは翌日から数日で最大となり、その後徐々に軽減していきます。歩行障害や膝関節の屈曲制限が生じることも少なくありません。
筋挫傷の治療法
受傷機転(けがをした状況)と症状から診断は比較的容易です。受傷直後から48時間はRICE処置を徹底して行います。この際、膝の屈曲制限を予防するため膝屈曲位を保持することが望ましいです。
また、痛みに応じて湿布や鎮痛剤の内服を行います。
軽症の場合にはRICE処置により、数日で痛みや腫れは軽減します。しかし、重症の場合には数日経過しても膝の屈曲が90度以上曲がらないこともあります。そんなときは、痛みのない範囲で関節可動域を改善するリハビリテーションを行ってください。関節の動きが正常に戻ればスクワットや痛みのないスポーツ活動を開始し、復帰を目指しましょう。
RICE処置とは
安静(Rest); |
無理な活動の継続や体重負荷を避けて安静を保ち、新たな損傷を防止 |
冷却(Icing); |
コールドスプレーや氷などを用いて冷却し、損傷部の出血や腫れを抑制 |
圧迫(Compression); |
包帯やスポンジで圧迫を加え、血腫の増大を予防 |
挙上(Elevation); |
患部を挙上し、静脈やリンパの流れを改善して腫れを抑制 |
合併症
筋挫傷には以下のような合併症を伴う場合があります。
1)コンパートメント症候群
損傷された筋肉内の出血や腫脹が高度となった場合、その筋肉の内圧が増大し、血行障害を起こします。その結果、筋肉の壊死、神経障害をきたして、重大な後遺障害が発生します。比較的まれな合併症ですが、我慢できない激しい痛み、皮膚の水疱を伴う高度の腫れ、知覚障害や運動麻痺などを認める場合、本症を疑い早急に適切な処置を行い、手術(筋膜切開)が必要となることもあります。2)異所性骨化・骨化性筋炎
筋肉内の血腫や骨膜損傷を伴う骨挫傷においては、数週間してから筋肉内や骨と筋肉の間に骨性の組織が形成され、難治性の関節可動域制限や痛みが出現することがあります。特に重症の筋挫傷後には適切な初期治療が必要であり、治療が遅れた場合に発症する危険性があります。
挫傷の応急処置
肉離れ(挫傷)の応急処置
ふとももの裏の筋肉(ハムストリングス)に肉離れが起きてしまった場合は、痛みが出ている箇所にアイシングを施し、そこに圧迫を加えます。
手のひらで圧迫してもよろしいですし、アイシングを止めるためのゴムバンドやラップなどでアイシングと同時に圧迫を加えても大丈夫です。
このとき、圧迫が強すぎると血流を完全に遮断してしまう恐れがありますので注意が必要です。
ここで、ポイントとなるのが応急処置をする際のケガをしてしまった方の姿勢です。
ハムストリングスを肉離れしている場合は膝を伸ばした姿勢で応急処置を施しましょう。
膝を伸ばした姿勢は、ハムストリングスに適度な緊張が生まれ、肉離れしてしまっている筋肉の傷口をふさぎ、止血効果を高めることができます。
他の筋肉でも同様に、その筋肉に少し緊張を持たせた状態で応急処置を行ってください。
挫傷の鍼灸治療
肉離れ
肉ばなれとは筋肉が引きのばされたことにより部分的に損傷された状態です。 太腿の裏の筋肉(ハムストリングス)やふくらはぎの筋肉(腓腹筋)によくみられます。
診断は、痛みの発生状況、押して痛い部分の陥凹の有無を触診で観察します。 疲労骨折の可能性もある場合はレントゲンを確認しますが、筋肉の状態の観察にはエコーが適しています。 エコーにより筋肉繊維の乱れ、出血を確認します。重症度が高い場合はMRI検査にて血腫の大きさ損傷部位を確認します。
歩くだけで痛い間は運動の中止が必要です。 通常は、肉離れした部位の筋肉をストッレチした時に痛みを感じなくなってからスポーツに復帰するのが望ましいと思われます。 再発予防には、筋肉の柔軟性獲得が必要なので、スポーツ休止時のコンディショニングを兼ねたストレッチ中心のリハビリが重要です。
筋挫傷 筋肉内血腫
筋挫傷とは筋肉に直接的な外力がかかったことによる損傷で、肉離れとは異なります。 典型例はスポーツ中に他者の膝が自分の太腿にぶつかり、以後同部の腫れや痛みで運動ができないといった状況です。
診断は、肉ばなれと同様に、理学所見エコー重症例ではMRIにより筋肉の損傷程度を確認します。 筋挫傷においても歩行時に痛みがある場合は、スポーツ休止が望ましいのですが、早期復帰のためには安静期間中もコンディショニングを兼ねたリハビリが重要です。
また大腿部、下腿部を運動中に強く蹴られたり、他者の膝が大腿部ぶつかったり(通称 ももかん)すると筋肉内に血種ができることがあります。 大きな血種は、吸収されにくく強い痛みも伴う。
挫傷時のストレッチ方法
肉離れの診断と治療
太もも前面(ハムストリング)と太ももの裏(大腿四頭筋)の肉離れ
筋肉をストレッチした時の痛み(ストレッチ痛)がでる角度で、重傷度がある程度わかります。
太ももの肉離れはMRI検査(磁気を使い、体の断面を写す検査)が有用です。MRI画像により肉離れの重傷度がわかります。重症度は軽症(Ⅰ型)、中等症(Ⅱ型)、重症(Ⅲ型)に分けられます。(奥脇透.臨床スポーツ.2010)
・ストレッチ痛がほとんど無く、力を入れるときだけ痛いのであればⅠ型(軽症)と判断します。テーピングやサポーターを使用し1〜2週でスポーツ復帰が可能となります。
・ストレッチ痛が明らかなものはⅡ型以上を疑いMRI検査を勧めます。
・中等度(Ⅱ型)は、腱膜の修復に時間を要するためスポーツ復帰には1〜3ヶ月かかります。Ⅱ型損傷なのにⅠ型損傷と診断され、早期にスポーツ復帰した場合には、約半数の症例で再断裂を認め、最終的に競技復帰が遅くなります。
・MRI画像で重度(Ⅲ型)が強く疑われた場合には手術療法の選択も検討する必要があります。スポーツ復帰には3〜6ヶ月かかる見込みです。
挫傷鍼灸治療
肉離れの主なツボ
大椎 |
発熱、かぜの症状、背中のこりなど。熱の気の調節を行うツボ。 |
手三里 |
胃腸、上肢、目の症状、テニス肘。肩こり、寝違えを和らげる。鼻炎や蓄膿症などの鼻症状、皮膚症状、便秘の緩和。 |
合谷 |
顔の症状、目の症状、全身の気を調節するときも使用します。他に貧血を回復させる返し鍼に使われる。 |
肝兪 |
目の充血、眼精疲労、めまい、イライラ、飲み過ぎ。 |
脾兪 |
胃腸の症状、食欲不振、むくみ。 |
腎兪 |
腰足の重さ、腰痛、泌尿器の症状、むくみ、耳の症状、足の冷え。 |
三陰交 |
消化器のほか、女性疾患の特効穴。冷え少女、婦人科症状(月経不順、更年期障害など)を調節。 |
太谿 |
のどの痛み、耳鳴り、不眠、腰背中の痛み、頭痛、めまい。腎の症状に対して有効。 |
崑崙 |
頭痛、首の痛み、肩背中の引きつれ、腰痛、足首の痛み、膀胱経の症状がでやすい。足の疲れやむくみ、下痢にも有用。 |
大衝 |
頭痛、めまい、吐き気、目の充血、婦人科の症状、排尿問題。血の滞りを改善するのに有効なツボ。生理痛にも特に有効。 |
労宮 |
胸の苦しさ。指圧でも効果がある。 |
血海 |
婦人科の症状、血の滞りを良くするツボ。 |
委中 |
腰足の痛み、ギックリ腰の時にも有効です。足のむくみ、背骨の際、頭部の痛みやこりにも有効。 |
承山 |
足の痛み、腰痛。 |
足関節捻挫
2021.11.17
足関節捻挫
捻挫(ねんざ)はスポーツや転倒などによって足首や指などをひねり、関節部分が傷つくことで起こります。 腫れや痛みがなかなかひかない場合や、関節がグラグラしているときなどは、骨折や靱帯断裂の場合もあります。
日常生活やスポーツの外傷で一番多いのが、足首を内側にひねって怪我をする足関節捻挫です。
膝などの外傷に比べると、日常生活への支障が軽度の事が多いので、つい軽くみられがちですが、不適切な治療や、放置しますと後で痛みを残したり、不安定な(ゆるい)足首となり、治療に難渋することがあります。そのため、きちんとした診断を受け、適切な初期治療を行うことが必要です。
捻挫は、程度によって3段階に分類することができます。治療方法の決定や回復の予測に重要です。また、足関節の内返し捻挫というのは外踝(そとくるぶし)近くの外側靱帯(前距腓靱帯・踵腓靱帯・後距腓靱帯の3本)をいためることであり、靱帯損傷と言い換えても良いと思います。
第1度(軽症)
靭帯のごく一部の断裂で、軽度の腫れと圧痛がありますが、不安定性(ゆるみ)はありません。
第2度(中等症)
靭帯の断裂は不完全で関節の不安定性はほとんどありませんが広い範囲の腫れと圧痛があります。
第3度(重症)
靱帯が完全に断裂し、さらに強い腫れと圧痛があり、皮下出血や関節の不安定性がみられます。関節にストレスをかけてX線撮影を行なったり、造影剤を注射して診断します。
応急処置
痛みや腫れがあるのに無理して歩くことはやめましょう。怪我をした直後はRICE(ライス)療法を行います。
Rest (安静)
無理に動かしたり体重をかけないようにします。
Ice (冷却)
痛みを軽くして局所の炎症をおさえるために氷水で冷やします。バケツに氷水を入れて患部をつけたり、ビニール袋に氷を入れて患部にあてます。1回15分程度冷やし、15分休みます。凍傷に注意しながら3〜4回繰り返します。
Compression (圧迫)
包帯を巻いて軽く圧迫します。循環障害に注意して、しびれたり皮膚の色が悪くなるようなら圧迫をゆるめてください。
Elevation (挙上)
局所の循環を改善し、腫れと内出血を防ぐために患部を枕・座布団を利用して高くしておきます。
治療
- 第1度(軽症)であれば、RICE療法後テーピングやサポーターで痛みが和らぐのを待ちます。
- 第2度(中等症)以上であれば、医師の診察を受けて重症度を判定する必要があります。
[ 第2度であれば、何らかの外固定(シーネ・ギプスなど)を要します。]
- 第3度の場合には、不安定性が強くない場合には保存療法(手術しない方法)を行いますが、不安定性が強い場合には手術を行う場合もあります。
保存療法
腫れがひくまでは取り外しのできるU字型のギプスシーネをつけ、その後、歩行ギプスをつけます。怪我から約3週間の固定を行います。
その後、装具(内・外側に支柱のついたもの)を利用して、リハビリを開始します。怪我から6週間ぐらい経ってからジョギングを開始し、徐々に運動の量や強度を増やしていきます。スポーツ復帰は約3カ月後が目安です。
手術療法
切れた靱帯を縫合します。術後はやはり2〜3週間のギプス固定が必要となり、その後のリハビリは保存療法とほぼ同様です。もちろん入院が必要となりますが、2週間程度の入院が多いようです。
患者様によっては必ずしも初めての怪我ではなく、2回目・3回目ということもあります。その時には単純に縫合できない場合もあり、靱帯を補強する方法や、再建する方法などを行うこともあります。
足関節捻挫(外側靱帯損傷)を不適切に治療すると、痛みを残したり、不安定性(ゆるみ)が残ったりして、何度も捻挫を繰り返すようになり、スポーツ活動や日常生活にも支障をきたすことがあります。
また、足関節の軟骨も傷めて変形性足関節症を引き起こすこともあります。そうならないよう、きちんとした初期治療を行い、整形外科を受診しきちんとした診断・治療をうけましょう。
足首の捻挫
こちらの症状にお悩みの方におすすめのツボをご紹介します。
ツボの持つ効果や押し方のポイントをチェックして、いつでもどこでも簡単なツボディケアをはじめましょう。
りんきゅう
臨泣
足の薬指と小指の骨が交わる所
捻挫した後の継続的な痛みにおすすめのツボです。
捻挫直後、痛みや腫れがある時期のケアは避けてください。しっかりと冷やして安静にし、痛みや腫れなどの炎症が治まってから行いましょう。
その他、婦人科系の症状にも効果あり。
きゅうきょ
丘墟
外くるぶしの下前側の窪み
捻挫した後の継続的な痛みにおすすめのツボです。
捻挫直後、痛みや腫れがある時期のケアは避けてください。しっかりと冷やして安静にし、痛みや腫れなどの炎症が治まってから行いましょう。
★足関節捻挫テーピング★
よくスポーツ選手などが行っているテーピングですが、テーピングの役割やメリットを知っている人は少ないのではないでしょうか。実はテーピングはケガの再発を予防し、不安を解消するために効果を発揮します。
足首の捻挫で最も多いのが、足首が内側に入ることで起こる内反捻挫です。この記事では、特に内反捻挫を予防するために役立つ、基本的な足首テーピングの巻き方をご紹介します。
足首にテーピングをするべきタイミング
ケガや痛みの予防的な観点から、
スポーツをする前
ヒザの痛みが出る前
などがテーピングをするべきタイミングとして挙げられますが、
ケガをしてからの応急処置
再発防止
としてもテーピングは効果的です。
テーピングに必要なもの
テーピングテープ(非伸縮タイプ)38mm幅
アンダーラップテープ
粘着スプレー
カット綿(炎症を防止したいときのみ)
捻挫の分類
捻挫とは、関節を支持している靭帯が痛むことです。 靭帯の痛む程度によって、捻挫の程度を三つに分けています。
1度の捻挫は、靭帯が伸びる。
2度の捻挫は、靭帯の部分断裂で皮下出血が現れます。
3度の捻挫は、靭帯が完全断裂で皮下出血が現れます。
2度と3度の捻挫は歩くのが困難なぐらい痛いです。
捻挫の症状
足首の捻挫は、多くは足首を内側に捻っておこります。そのため、足首の外側の靭帯が痛みます。外くるぶしの前や下に痛みがあり、腫れがみられます。また外くるぶしの前や下を押さえると、痛みがあります。
捻挫の治療
当院での治療は、初期固定から、疼痛緩和、回復期の可動域改善のマッサージやストレッチ、筋力強化・再発予防のトレーニング指導までを行って元のパフォーマンスが出せるように治療していきます。
足の捻挫の鍼灸治療 金門
<ツボの効果>
くるぶしの外側にあるツボです
足関節の外側の痛み(捻挫の時など)に効果があります
このあたりの神経は坐骨神経の末端の神経になります
ですから、腰痛や下肢のしびれにも効果があります
このツボは郄穴といい、急性の痛みなどによく効くとされています
急に腰背部が痛んだりするときに強めに押さえてみてください
<ツボの場所>
外果の下にあり、
小指を後ろにたどっていって第5中足骨の後ろの少しくぼんだところに取ります
金門。の金は貴重なものを指します
このツボは金のように重要なツボという意味で名づけられたともいわれています
お灸ならば3~5壮。鍼ならば3分~5分入れておいておきます
一般の方は、腰が痛いときなど少し強めに押さえてみてください
冷え性ならお灸!
2021.11.15
気温が下がり冷えてくると多くなるのが「冷え性」ですね。
ただ、冷え性は冬だけではありません。
夏場のクーラーの効いた部屋に籠りっきりになると体が冷え、足元から冷たくなって冷え性になってきます。
一年を通して冷えやすい方、むくみが多く困っている方必見です!!
足先が冷えているからといって、厚手のモコモコした靴下やカイロなどで温めているだけではありませんか?
一時的にならそれだけでも大丈夫なのですが、『改善』には至らないですね。
女性に冷え性が多い理由
男性と比べ、女性は筋肉量が少なく体熱をつくるのが苦手とされています。
また、ダイエットブームで痩せたいからと食事を摂らなかったり、リモートワークで運動不足になり筋肉量がもともと少ないので産熱がさらに出来なくなり冷え性となってしまっています。
そのほか、体重が増えるからと食事制限をして胃腸の働きが弱ったり、タイトな洋服やガードルによる締めつけ、女性に多い貧血なども、冷えの原因になります。
女性の冷えの原因の多くは、自身のライフスタイルにあります。
最近は、冷暖房によって部屋と屋外の寒暖差が大きくなり、自律神経が乱れて体温調節が上手くできなくなる人も増えています。また、過度なストレスがあると、自律神経の交感神経が優位になり、毛細血管が縮まって体の末端が冷えやすかったり、女性ホルモンのバランスの乱れも、身体の冷えを招いてしまいます。
冷え性による様々な症状
●頭髪係・・・抜け毛、白髪、薄毛
●肌まわり・・・にきび、くすみ、たるみ、のぼせ、むくみ、シワ、シミ、クマ
●口腔内・・・歯周病、歯肉の変色、歯肉の萎縮、歯肉の腫れ
●神経関係・・・イライラ、不眠、不安感、だるさ
●目関係・・・ドライアイ、老眼、近眼、疲れ目、かすみ目
●体に出る症状・・・肩こり、腰痛、頭痛、身体の疲れ、耳鳴り、月経痛、月経不順、アレルギー症状、便秘、下痢、動悸、ほてり、むくみ、肥満
冷え性を改善するには??
日本人女性の約70%以上が悩んでいるといわれる「冷え性」。
男性から見れば、「冷えてるんなら温めればいい」「重ね着をすればいい」「手足が冷たい事は辛い事?」という認識の男性が多く、職場での冷暖房の設定をめぐるトラブルが起きるほど、、、
『冷え性』とは、手足や全身に「冷え」を感じて辛いことの総称で、西洋医学では、ホルモンバランスの乱れやストレスによる自律神経失調症が原因と考えられている。
体温調節がうまく出来ないと、寒い時や、室内でも手足に冷たさを感じる場合があります。
たいていの冷え性は、温めたり、重ね着すればある程度は症状は軽減しますが、日常生活中や勤務時間中で手足を暖めながら作業するのは難しいですね。また、原因が自律神経の乱れにあるので、温めても冷えの感覚がなくなるとは限りません。
日常生活で気をつけていても、原因がストレスやホルモンバランスの乱れなどによる自律神経の異常であれば鍼灸治療がおススメです。
鍼灸治療には乱れた神経の異常を正す効果があり、お灸にも同等の効果があります。また、身体のツボの刺激箇所を変えるだけで様々な効果が期待できます。その人専用の治療法とも言えるでしょう!
https://youtu.be/fZsrs9m-II8
毎年冷え性でお悩みでしたら今年からでもやっていきませんか?