東京オリンピックが開催され、みなさんも熱中しているのではないでしょう?
たまにアスリートが試合中に足が攣ってしまっている所を目撃したことがあると思うのですが『足が攣る原因』をみなさんはご存知でしょうか??
アスリートだから身体を酷使して負荷がかかり、疲労が溜まる事で攣ったりもしますが、私たち一般人が攣る原因は他にも実はあるのです。
こんな経験はないでしょうか?
・夜中、就寝中にいきなり足が攣り目を覚ましてしまう。
・攣ってしまったがどうすればいいか分からず、痛みに耐える
・痛みに耐えたが、その後動かそうとしたら痛くて動けなかった
筋肉の細胞は、カルシウムイオン、マグネシウムイオン、ナトリウムイオン、カリウムイオン、水素イオンのバランスによって保たれており、健康な人ならば過剰なイオンは尿や汗などから排出され、バランスの範囲内に調節されています。しかし、睡眠時は汗を多くかき脱水傾向にあります。さらに全身をほとんど動かさないため、心拍数も減り、血行は低下しています。夏場に足が攣る人が増えるのは、冷房をつけっぱなしで寝たり、布団をかけずに寝ると、足の筋肉が冷え血管も収縮し、血行は悪くなります。こういった悪い状況でイオンのバランスが崩れているときに、たまたま寝返りをうって筋肉に刺激が加わると、筋肉の細胞が暴走して過剰な収縮が発生しやすくなり『攣る』原因になります。
当院でも高齢者の患者様から「夜中に足が攣って目が覚めるねん~」とよく聞きます。
もちろんクーラーをつけっぱなしで寝ているわけではありません。
ではなぜ足が攣ってしまうのでしょうか?
それは、若いときより運動量が減っているため、筋肉量が減少しているからです。
筋肉内の血行が低下すると、筋肉内に溜まった疲労物質が排出しづらくなり末梢神経の興奮を抑えにくくなります。そうすると、筋肉内の細胞が過剰に反応し攣ってしまうのです。
予防法としては、規則正しい生活、バランスの取れた食事、適度な運動およびストレッチ、ミネラル分の入った水分の補給、アルコールやタバコを控える、疲れやすい靴(ヒールや厚底)を避けるといったことが予防に繋がります。
また、仰向けで重い掛け布団を使うと足首の関節が伸ばされ、こむら返りが起こりやすくなってしまいますので、横向きで寝たり、軽い掛け布団にしたりするのもオススメです。