テーピングの効果
➀テーピングとは
プロのスポーツ選手が試合中に手首や膝など、身体の様々な部分に巻いているのをよく見ると思います。
テーピングとは、解剖学的な構造および外傷・障害発生機転などに沿って身体の一部に粘着テープ、伸縮性テープを貼ったり巻いたりすることです。これにより、運動器の機能をサポートし外傷予防を行うことを目的としております。
また急性症状・慢性症状いろんなケースで使用することができます。鍼灸・超音波等で痛みがマシにならないような場合に非常事態に使えるといったメリットがあります。
骨折・脱臼などの急な治療にも対応ができ時間もかかる事もあまりなく疼痛増大を防ぐことができ、患者様の不安を取り除くといったメリットがります。
筋肉の代用として最大に効果を発揮してくれるので、コンタクトスポーツなどの接触の多いスポーツにも幅広く重宝されています。
➁テーピングの目的
なぜ、色んなスポーツ選手がよく巻いているのでしょうか。その目的は何なのだろうかと疑問に思う方もいると思います。
上述しましたが、テーピングの目的を細かく分けると下記の3つに分けられます。
①外傷の予防
実際に外傷はないが、巻いた部位に外傷が起こらないようにするテーピングです。
例)足首の捻挫、突き指など
②応急処置
実際に外傷が発生してしまった直後に患部を固定し、患部を安静に保つためのテーピングです。
③再発の予防
以前に外傷を有した部位に対し、再度同じような外傷が起こらないように防止するためのテーピングです。
③テーピングの効果
実際に、テーピングを巻くことで得られる効果があります。
①特定の関節の動きを任意に制限する
外傷の原因となってしまう関節の特定の動きを制限することで、靭帯などへの牽引張力を減らすことが来ます。大切なことは、特定の動きにのみ制限をかけ、ほかの動きには制限をかけないようにすることです。
ポイントとして、どの動きを制限したいのか、それ以外の動きを制限せずに考え、貼る場所や方向、強さを決めることです。
②圧迫する
全体的な圧迫はもちろん、部分的な圧迫もテーピングで行うことができます。
肉離れや太ももの打撲に対するテーピングとして有効です。
③痛みを和らげる
関節を固定して動きを制限したり、圧迫することによって一時的に痛みを和らげることができる場合があります。
しかし、テーピングを巻いたからといって治るわけではなく、あくまでも一時的に痛みを和らげているだけですので、その後しかるべき治療を行うようにしましょう。
④精神的な支えとなる
実際にテーピングを巻くことによって、「もう一度同じ怪我を繰り返してしまうんじゃないか」などの再発に対する不安感を軽減することができます。
④テーピングの注意点・留意事項
テーピング巻くと上記のような効果が得られる一方で、テーピングを巻く際に注意しなければいけないことがあります。
①循環障害・筋腱障害
テーピングを無造作に巻いてしまうと、循環障害や筋腱障害を引き起こしてしまう可能性があります。
そのため、圧迫の加減やテープが食い込まないよう注意しましょう。
爪を押し爪母の色調変化(爪を圧迫し、赤→黄色に変化するかどうか)を確認することで循環障害の有無を確認するようにしてください。
②神経障害
テーピングによって神経を圧迫していないか確認する必要があります。
巻き終わった後に皮膚の感覚を確認するようにしてください。
③皮膚への影響(かぶれ・赤湿疹等)
テーピングを皮膚に直接貼る場合、水ぶくれやかぶれ、湿疹などが出てしまうことがあるため注意しましょう。
④時間
テーピングは巻いたからといってずっと効果が続くわけではないので適度に外すようにしましょう。