【体がだるいのはなぜ？】陰陽五行と鍼灸の視点から紐解く「だるさ」の正体とは？
🔍 体がだるい…それは何が起きているのか？
【西洋医学的なメカニズム】
体がだるいという症状は、以下のような多様な要因によって引き起こされます。
- 自律神経の乱れ：交感神経と副交感神経のバランスが崩れ、身体のオン・オフが切り替わらず常に疲労状態に。
- 筋肉疲労と酸欠：酸素供給不足や乳酸の蓄積によって、筋肉が重だるく感じる。
- 睡眠障害やホルモンバランスの崩れ：メラトニンやコルチゾール分泌の乱れにより、回復機能が低下。
- 慢性炎症：腸内環境の悪化や食事による炎症が、全身の疲労感を引き起こす。
しかし、原因が明確でない「だるさ」も多く、ここに東洋医学の視点が非常に役立ちます。
🧭 陰陽五行で読み解く「体がだるい」状態とは？
東洋医学では、体の不調は「気・血・水」の巡りが悪くなることによって起こるとされます。なかでも「だるい」という症状は五臓の不調と密接に関係しています。
🌿 五臓とだるさの関係（陰陽五行）
| 五臓 | 関連するだるさのタイプ | 原因となる要素 | よくある症状 |
|---|---|---|---|
| 肝（木） | 目の疲れ、精神的疲労 | 情緒ストレス、怒り | 眠れない、頭重感、PMS |
| 心（火） | 精神疲労、動悸、汗 | 睡眠不足、不安 | 集中力低下、不眠 |
| 脾（土） | 食後の眠気、体の重だるさ | 過食・冷飲食 | むくみ、軟便、食欲不振 |
| 肺（金） | 呼吸の浅さ、やる気低下 | 乾燥、悲しみ | 咳、肌の乾燥、鼻炎 |
| 腎（水） | 慢性的な疲労、足腰のだるさ | 加齢、過労、冷え | 冷え、夜間頻尿、耳鳴り |
🌱 鍼灸・東洋医学でのアプローチ方法
① 経絡とツボを用いた「気の巡り」の改善
だるさが出ている臓腑に対応する経絡を選び、代表的なツボに刺激を与えることで、滞った「気・血・水」の巡りを正常化します。
| 主なツボ | 対応する五臓 | 効果 |
|---|---|---|
| 太衝（たいしょう） | 肝 | 気の巡りを改善、イライラを鎮める |
| 神門（しんもん） | 心 | 安眠、精神安定 |
| 足三里（あしさんり） | 脾 | 消化機能改善、全身のだるさに有効 |
| 合谷（ごうこく） | 肺 | 自律神経を整える、肩こりにも |
| 湧泉（ゆうせん） | 腎 | 生命力アップ、全身疲労に◎ |
② 陰陽バランスの調整
- 陰虚タイプ（体が熱っぽく寝汗をかく、疲れやすい）：潤すツボ・食材（山芋、クコの実など）
- 陽虚タイプ（冷えやすい、寒がり、朝がつらい）：温めるツボ・食材（ショウガ、シナモンなど）
🧘♀️ 日常でできる五行別のワンポイント養生法
| 五行 | 色 | 養生のポイント |
|---|---|---|
| 木 | 青・緑 | 深呼吸、ストレッチ、青菜を多くとる |
| 火 | 赤 | 朝日を浴びる、赤身肉を少量取り入れる |
| 土 | 黄 | 温かい食事、リズムのある生活 |
| 金 | 白 | 肺を潤す白きくらげ・梨・大根がおすすめ |
| 水 | 黒 | 早寝、黒豆・昆布などで腎の力を補う |
🎯 まとめ：体のだるさは「サイン」、放置せずケアを
「なんとなくだるい…」という状態は、体からのSOSです。西洋医学では原因不明でも、東洋医学なら“気の停滞”や“五臓の弱り”が明確に見えることがあります。
鍼灸や東洋的体質改善を取り入れることで自然治癒力を高めて根本改善へと導き心と体のバランスを整えることが可能です。
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