✅はじめに
首や肩、腕にかけてのしびれや痛み、力が入りにくいなどの症状がある方は、「頸椎椎間板ヘルニア」の可能性があります。
本記事では、頸椎椎間板ヘルニアの医学的なメカニズムから、最新の診断・治療法、日常生活での注意点まで、
専門的な内容をわかりやすく解説します。
✅頸椎椎間板ヘルニアとは
● 解剖学的背景
頸椎は頭蓋骨のすぐ下に位置し、7つの椎骨(C1~C7)で構成されています。
その間には椎間板が存在し、クッションの役割を果たしています。
椎間板ヘルニアとは、この椎間板の中心にある髄核(nucleus pulposus)が外側の線維輪(annulus fibrosus)を突き破り、
神経を圧迫する状態です。
✅発症の原因とリスク因子
● 主な原因
- 加齢変性:加齢により椎間板が脱水・変性しやすくなります。
- 反復的な頚部のストレス:長時間のデスクワークやスマホ使用。
- 外傷:転倒や交通事故による衝撃。
- 遺伝的要因:椎間板の脆弱性に関係する遺伝子の影響も報告されています。
● リスク因子
- 40〜60歳の男性に多い
- 喫煙
- 肥満
- 姿勢不良(特に前傾姿勢)
✅症状
● 神経根症状(C5〜C8)
- 肩〜腕〜指にかけての放散痛やしびれ(デルマトームに一致)
- 筋力低下(例:C6神経根障害 → 上腕二頭筋の筋力低下)
- 腱反射の異常
● 脊髄症状(重度の場合)
- 歩行障害(痙性歩行)
- 手指巧緻運動障害(箸が使いにくい、ボタンが留めにくい)
- 尿閉・尿失禁(膀胱直腸障害)
✅診断方法
● 臨床評価
- ジャクソンテスト(頚椎伸展+側屈)
- スパーリングテスト
- 筋力・感覚・腱反射の神経学的検査
● 画像診断
- MRI(磁気共鳴画像):最も有効。ヘルニアの位置と神経圧迫の程度を可視化。
- CT:骨の変性評価に有効。
- レントゲン:可動域・アライメントの評価。
✅治療法
● 保存療法(約80%は有効)
- 安静・頸椎カラー装着
- 非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)
- 神経ブロック注射
- リハビリテーション(牽引、温熱、姿勢矯正)
● 鍼灸・整体アプローチ(当院の視点)
- 頸部の緊張緩和、神経への圧迫軽減
- 姿勢改善(ストレートネック・猫背の是正)
- 自然治癒力を引き出す鍼灸刺激(交感神経緊張の抑制)
● 手術療法(保存療法で改善しない場合)
- 頸椎前方除圧固定術(ACDF)
- 椎間板摘出術
- 人工椎間板置換術(ADR)
✅日常生活での注意点
- スマホ・PC作業時の姿勢に注意
- 頚椎を冷やさず保温する
- 繰り返す動作や重い物の持ち上げを避ける
- 枕の高さと硬さを適正に保つ
✅当院でのアプローチ
1. 姿勢分析と評価
頸椎・胸椎・骨盤の連動性を見ながら、姿勢不良の根本原因を明確化します。
2. 筋肉と関節へのアプローチ
手技療法で深層筋へのアプローチを行い、緊張を取り除き神経への負担を軽減します。
3. 鍼灸治療
頚部・肩甲帯・上肢への経穴に施術し、神経圧迫による痛みやしびれの緩和を促します。
【堺市堺区】頸椎椎間板ヘルニアでお悩みの方へ
まとめ
頸椎椎間板ヘルニアは、早期の診断と適切な治療によって、多くの症状が改善可能です。
保存療法での改善率は高いものの、神経症状が進行している場合は専門的な治療が不可欠です。
当院では、姿勢から根本改善し、自然治癒力を引き出す鍼灸・整体施術を通じて、快適な日常生活の回復をサポートします。