春や秋になると、花粉症による鼻詰まりに悩まされる方が多くなります。
くしゃみ、鼻水、目のかゆみなどの症状も辛いですが、特に鼻詰まりは呼吸がしづらくなり、
睡眠の質も低下してしまうため、日常生活に大きな影響を及ぼします。
西洋医学では、抗ヒスタミン薬やステロイド点鼻薬などの治療法が一般的ですが、
これらは一時的な症状の抑制にとどまり、根本的な改善にはなかなかつながりません。
そこで、今回は 鍼灸治療 による花粉症の鼻詰まり改善について詳しく解説します。
1.花粉症による鼻詰まりの原因とは?
花粉症は アレルギー性鼻炎 の一種で、スギやヒノキ、ブタクサなどの花粉に対する過剰な免疫反応によって引き起こされます。
特に鼻詰まりは、次のような原因によって発生します。
•鼻粘膜の炎症:花粉が鼻に入ると、体が異物と認識し、ヒスタミンが放出されて炎症が起こる。
•血管の拡張:炎症によって鼻の毛細血管が広がり、粘膜が腫れて空気の通り道が狭くなる。
•副交感神経の過剰反応:アレルギー反応が起こると、副交感神経が優位になり、血流が増加して鼻が詰まりやすくなる。
こうしたメカニズムによって、夜も息苦しくて眠れない、集中力が落ちるといった問題が起こります。
2.鍼灸治療が鼻詰まりに効く理由
①自律神経の調整
東洋医学では、花粉症の原因を 「体内のバランスの乱れ」 と捉えます。
特に 自律神経の乱れ がアレルギー症状を悪化させる要因の一つと考えられています。
鍼灸治療では、自律神経を整え、副交感神経の過剰な働きを抑えることで、鼻詰まりを緩和します。
②血流改善と炎症の抑制
鼻の周囲や全身のツボを刺激することで、血流を改善し、鼻粘膜の腫れを引かせます。
また、炎症を抑える働きもあり、アレルギー症状が軽減します。
③免疫機能の正常化
鍼灸は 免疫バランスを調整 する効果があり、アレルギー反応を過剰に起こしにくい体質に導くことができます。
花粉症の発症を根本的に抑える効果も期待できます。
3.鼻詰まりを改善する代表的なツボ
①迎香(げいこう)
場所:小鼻の横(鼻翼のすぐ外側)
効果:鼻の通りを良くし、鼻水や鼻詰まりを解消する。
②印堂(いんどう)
場所:眉間の中央
効果:鼻詰まりや頭痛を緩和し、リラックス効果もある。
③合谷(ごうこく)
場所:手の甲、親指と人差し指の間のくぼみ
効果:鼻炎や花粉症の症状全般に効果的で、免疫調整にも役立つ。
④足三里(あしさんり)
場所:膝の下、脛の外側
効果:消化器系を整え、免疫力を向上させることでアレルギー体質の改善をサポート。
⑤太衝(たいしょう)
場所:足の甲、親指と人差し指の間
効果:自律神経を整え、花粉症の症状全般を和らげる。
4.鍼灸治療の流れ
①問診
まず、現在の症状や生活習慣について詳しく聞き取りを行います。特に、花粉症の発症時期、重症度、体質などを確認します。
②脈診・舌診
東洋医学では、脈や舌の状態を診て、体のバランスの乱れを判断します。
③鍼灸施術
症状に応じて、鼻周りのツボだけでなく、全身のバランスを整えるツボにも鍼やお灸を施します。痛みはほとんどなく、リラックスできる施術です。
④施術後のケア
日常生活でのセルフケア(ツボ押し、食事、生活習慣の改善)についてアドバイスを行います。
5.自宅でできるセルフケア
①ツボ押しマッサージ
迎香や合谷を指で軽く押しながらマッサージすると、鼻詰まりが楽になります。1回30秒ほど、気持ちいいと感じる強さで押しましょう。
②蒸しタオルで鼻周りを温める
温めることで血流が促進され、鼻詰まりが解消しやすくなります。
③体を冷やさない
冷たい飲み物や食べ物を避け、体を温めることで、免疫バランスが整いやすくなります。
6.鍼灸治療の頻度と継続の目安
初期の集中ケア
花粉症の症状が強い時期は 週1~2回の施術 を3~4週間継続するのが理想的です。
予防的なケア
花粉症シーズンが始まる 1~2ヶ月前から月1~2回の施術 を行うと、症状を軽減しやすくなります。
7.まとめ
花粉症による鼻詰まりは、西洋医学だけでなく、鍼灸治療によるアプローチで 根本的に改善する可能性 があります。
特に、自律神経の調整や血流改善、免疫バランスの正常化を図ることで、 体質改善にもつながる ため、毎年つらい花粉症に悩んでいる方におすすめです。
鍼灸は、副作用が少なく、体に優しい治療法なので、「薬に頼りたくない」「自然な方法で改善したい」という方にも向いています。
花粉症の症状でお困りの方は、ぜひ一度、鍼灸治療を試してみてはいかがでしょうか?
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