春の訪れとともに、多くの人が悩まされる花粉症。
くしゃみ、鼻水、目のかゆみといった典型的な症状に加え、副鼻腔炎や喘息の悪化、睡眠障害などさまざまな合併症を引き起こすこともあります。
一般的には抗アレルギー薬や点鼻薬で対処することが多いですが、副作用を気にする方や、根本的な体質改善を求める方にとっては、鍼灸治療が有効な選択肢になり得ます。
今回は、花粉症の合併症とその症状に対する鍼灸治療のアプローチを詳しく解説します。
花粉症の合併症とその原因
花粉症の主な原因は、スギやヒノキなどの花粉に対する過剰な免疫反応です。
体が異物と認識し、ヒスタミンなどの炎症物質を放出することで、鼻水・くしゃみ・目のかゆみなどの症状が引き起こされます。
さらに、これが長引くことで以下のような合併症を引き起こします。
合併症 |
主な症状 |
原因 |
副鼻腔炎(蓄膿症) |
鼻づまり、頭痛、顔の痛み |
鼻粘膜の炎症が広がる |
中耳炎 |
耳の詰まり、聞こえにくい |
鼻の炎症が耳管に影響 |
気管支喘息 |
咳、息苦しさ |
アレルギー反応による気道の炎症 |
アトピー性皮膚炎の悪化 |
皮膚のかゆみ・赤み |
花粉による刺激 |
睡眠障害 |
いびき、寝苦しさ |
鼻づまりによる呼吸困難 |
アレルギー性結膜炎 |
目の充血、かゆみ |
花粉の刺激 |
花粉食物アレルギー症候群(PFAS) |
口のかゆみ、喉の違和感 |
交差反応によるアレルギー |
鍼灸治療で花粉症の症状と合併症を軽減する方法
1.免疫バランスを整える
花粉症は、免疫の過剰反応によって起こるため、鍼灸で免疫バランスを調整することが重要です。
特に効果的なツボは、以下の通りです。
•合谷(ごうこく):アレルギー症状全般に効果的
•足三里(あしさんり):免疫力アップ、消化器系の調整
•太衝(たいしょう):肝の働きを整え、アレルギー反応を抑える
定期的に刺激することで、体質改善につながり、花粉症の根本的な緩和が期待できます。
2.鼻詰まり・副鼻腔炎の改善
鼻詰まりや副鼻腔炎には、鼻周辺の血流を改善し、炎症を鎮めるツボが有効です。
•迎香(げいこう):鼻の通りを良くする
•上迎香(じょうげいこう):副鼻腔炎の緩和
•印堂(いんどう):鼻炎や花粉症全般に効果
また、耳の周りにあるツボ(翳風(えいふう)や聴宮(ちょうきゅう))を刺激することで、中耳炎の予防にもなります。
3.気管支の炎症・喘息の予防
喘息のある人は、花粉の影響で咳や呼吸困難が悪化することがあります。
気道を広げる効果があるツボを刺激することで、呼吸の改善を目指します。
•天突(てんとつ):咳・喉の違和感の改善
•孔最(こうさい):喘息や咳の緩和
•尺沢(しゃくたく):気管支の調整
呼吸が楽になることで、夜間の咳も減り、睡眠の質向上にもつながります。
4.目のかゆみ・充血を和らげる
目のかゆみがひどい場合は、目の周りのツボを刺激すると効果的です。
•攅竹(さんちく):目のかゆみや充血を抑える
•承泣(しょうきゅう):涙目の改善
•風池(ふうち):目の疲れやアレルギー性結膜炎に有効
また、耳のツボ(耳門(じもん)や翳風(えいふう))を刺激することで、目と鼻の症状を同時に緩和できます。
5.花粉食物アレルギー(PFAS)の予防
特定の食べ物でアレルギー症状が出る花粉食物アレルギー症候群(PFAS)も、体質改善によって予防できます。
消化機能を高めるツボを刺激することで、アレルギー反応の抑制につながります。
•中脘(ちゅうかん):胃腸を整える
•三陰交(さんいんこう):免疫バランスを調整
また、腸内環境を整えることで腸管免疫を強化し、アレルギーを軽減できる可能性があります。
まとめ:花粉症の合併症を防ぐために、鍼灸で体質改善を!
花粉症による鼻炎・副鼻腔炎・喘息・皮膚炎・睡眠障害などの合併症は、鍼灸による免疫調整と血流改善で軽減できます。
鍼灸治療のメリット
✅ 薬に頼らずに症状を軽減できる
✅ 体質改善につながり、来年以降の花粉症対策になる
✅ 花粉症だけでなく、全身の不調も整えられる
毎年花粉に悩まされている方は、薬だけに頼らず、東洋医学の力も活用してみてはいかがでしょうか?
鍼灸治療に興味のある方は、ぜひ専門の鍼灸師に相談してみてください!
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