腱板損傷とは?
腱板(けんばん)は、肩のインナーマッスル(棘上筋・棘下筋・小円筋・肩甲下筋)で構成される組織で、肩関節の安定性とスムーズな動きをサポートしています。
腱板損傷は、スポーツや加齢による負担、外傷などで腱板が部分的・完全に断裂することで発生します。
腱板損傷の症状
・肩を動かすと痛みが出る
・夜間痛があり、寝返り時に痛む
・腕を上げる動作が困難
・肩の可動域制限や筋力低下
一般的な治療法
腱板損傷の治療には、保存療法(リハビリ・薬物療法・注射)や手術療法があり、損傷の程度によって異なります。
軽度〜中程度の損傷では、保存療法が優先されることが多いです。
鍼灸治療が腱板損傷に効果的な理由
1. 痛みの軽減
鍼灸は、ツボや筋肉のトリガーポイントを刺激することで血流を促進し、炎症を抑えたり、鎮痛作用を発揮します。
特に「肩髃(けんぐう)」「肩貞(けんてい)」「天宗(てんそう)」などのツボが有効とされています。
2. 血流改善と自己治癒力の向上
損傷した腱板周囲の血流が改善することで、組織の修復が促されます。
肩関節周囲の筋肉や腱に新鮮な血液が供給され、回復を助ける働きがあります。
3. 可動域の向上
肩関節の動きを妨げる筋緊張を和らげることで、可動域が改善されます。
特に肩甲骨周囲の筋肉が硬くなりやすいため、「肩井(けんせい)」や「曲池(きょくち)」などのツボを用いた施術が有効です。
4. 姿勢改善とバランス調整
腱板損傷は、肩だけでなく首や背中の筋肉にも影響を及ぼします。
鍼灸によって全身のバランスを整えることで、肩への負担を減らし、再発予防にもつながります。
腱板損傷におすすめの鍼灸施術例
1.局所鍼治療
・肩髃(けんぐう)、天宗(てんそう)、肩貞(けんてい)などのツボへ刺鍼
・筋肉のトリガーポイントへのアプローチ
・パルス(電気鍼)を用いた筋肉の活性化
2.遠隔ツボへのアプローチ
・曲池(きょくち)、手三里(てさんり)、合谷(ごうこく)など上肢のツボを活用
・下半身のバランスを整えるため、足三里(あしさんり)や三陰交(さんいんこう)への施術
3.お灸や温熱療法
・冷えによる血行不良を改善するため、お灸を併用
・温熱刺激で筋肉の緊張を緩和し、回復を促進
自宅でできるケア方法
・温熱療法:お風呂やホットパックで肩周りを温める
・ストレッチ:肩甲骨を動かすストレッチを取り入れる
・軽い筋トレ:インナーマッスルを鍛えるためにゴムチューブなどを使用
・生活習慣の見直し:猫背や巻き肩にならないよう姿勢を意識する
まとめ
腱板損傷の回復には、鍼灸治療が有効な手段の一つとなります。
痛みの軽減、血流改善、可動域向上などのメリットがあり、リハビリと併用することでより良い効果が期待できます。
肩の不調でお悩みの方は、ぜひ鍼灸治療を取り入れてみてください!
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