【東洋医学とは】自然と身体の調和を取り戻す伝統医療の智慧
🪷はじめに:東洋医学とは?
東洋医学は、数千年の歴史をもつ中国を中心とした伝統医学体系であり、人間の身体を「気・血・水」「陰陽五行」などの概念で捉え、自然との調和を重視する医療体系です。
病気の治療だけでなく、未病(病気になる前の状態)の予防や、体質改善、健康増進などにも効果を発揮します。
🌿東洋医学の基本概念
陰陽(いんよう)
- 陰:冷・夜・静・内・下・暗など
- 陽:熱・昼・動・外・上・明など
陰陽のバランスが崩れると、身体にも不調が現れます。
五行(ごぎょう)
自然界と人の身体は、「木・火・土・金・水」の5つの要素で構成されていると考えられています。
五行 | 臓腑 | 感情 | 季節 | 色 | 味 |
---|---|---|---|---|---|
木 | 肝・胆 | 怒 | 春 | 青 | 酸 |
火 | 心・小腸 | 喜 | 夏 | 赤 | 苦 |
土 | 脾・胃 | 思 | 長夏 | 黄 | 甘 |
金 | 肺・大腸 | 悲 | 秋 | 白 | 辛 |
水 | 腎・膀胱 | 恐 | 冬 | 黒 | 鹹(しおからい) |
🧠【POINT】例えば「春に怒りっぽくなる、目がかすむ、頭が重い」という症状は、木=肝の不調と捉えられます。
🎯東洋医学の診断法
- 望診(ぼうしん):顔色、舌、体型などを観察
- 聞診(ぶんしん):声や呼吸、体臭などを聴き取る
- 問診(もんしん):症状や生活習慣を詳しく聞く
- 切診(せっしん):脈を取る、腹部を押す、ツボの反応を見る
🩹鍼灸(しんきゅう)療法とは?
東洋医学の中でも代表的な治療法が鍼(はり)と灸(きゅう)です。
🪡 鍼(はり)
- 髪の毛ほどの細さのステンレス製の鍼を、身体の経穴(ツボ)に刺入して気血の流れを整える
- 痛みの緩和、自律神経の調整、内臓機能の改善などに効果
🔥 灸(きゅう)
- ヨモギから作られる「もぐさ」を使ってツボに温熱刺激を加える
- 冷え性、免疫力アップ、胃腸虚弱などに有効
📌代表的なツボ紹介
ツボ名 | 位置 | 効果 |
---|---|---|
合谷(ごうこく) | 手の親指と人差し指の骨の合流点 | 頭痛・肩こり・自律神経調整 |
足三里(あしさんり) | 膝の外側下3寸(指4本分) | 胃腸虚弱・疲労回復・免疫力UP |
三陰交(さんいんこう) | 内くるぶしの上4寸 | 冷え性・生理痛・むくみ |
肝兪(かんゆ) | 背中の第9胸椎の両脇 | イライラ・目の疲れ・肝機能改善 |
☝これらのツボはセルフケアとして押したり温めたりするだけでも効果的です。
🌸東洋医学が注目される理由
現代はストレス社会で、自律神経や内臓機能のバランスが崩れやすくなっています。
東洋医学は「病気になる前に防ぐ」「身体の根本から整える」ことに焦点を当てているため、次のような方に向いています。
- 西洋医学で異常がないと言われたが体調がすぐれない
- 慢性的な肩こり・腰痛・頭痛がある
- 冷え・むくみ・便秘などの体質を改善したい
- 自律神経失調や更年期症状に悩んでいる
🏥当院での東洋医学的アプローチ
✅姿勢分析と経絡診断
身体のゆがみや筋肉の緊張から、どの経絡に問題があるかをチェックします。
✅ツボ刺激+筋肉・関節調整
症状に応じて必要なツボに鍼灸を行い、筋骨格のゆがみにもアプローチします。
✅自然治癒力を高める
本来の体のリズムや回復力を引き出し、根本改善を目指します。
📣まとめ
東洋医学は「全体を診る医療」です。
不調は単なる「その場所の問題」ではなく、身体全体や感情、環境と深く関わっているという視点があるからこそ、多くの方に効果が実感されています。
不調を我慢せず、ぜひ一度東洋医学の力を体験してみてください。